2014 Fiscal Year Research-status Report
非対面取引におけるセキュアスコアリングアルゴリズムの構築
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25330371
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
高橋 雅和 山口大学, 技術経営研究科, 准教授 (20621105)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
津田 和彦 筑波大学, ビジネス科学研究科(系), 教授 (50302378)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 通信販売 / 不正検知 / パターン解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,通信販売における取引パターン解析をもとにした受注時点での取引の安全度のスコアリングを商品出荷時の知識として提供し,課題解決の方策とすることを研究目的としている. 取引形態を把握するために平成26年度は,支払い方法の変更に着目して不正購買顧客情報の分析と督促状の効果分析を行った.その結果,以下のとおり論文を作成し, 国際会議,研究会で発表をおこなった. 学術論文(査読付き)Masakazu Takahashi, Hiroaki Azuma and Kazuhiko Tsuda: A Study on Effect Evaluation of Payment Method Change in the Mail-order Industry, Procedia Computer Science, Vol. 35, pp. 871-878, Elsevier, 2014 DOI: 10.1016/j.procs.2014.08.254 国際会議(査読付き)Hiroki Azuma, Masakazu Takahashi, and Kazuhiko Tsuda: A Study on the Effect Measurements of Credit Reminder in the Mail-order Industry, Proceedings of the Third Asian Conference on Information Systems, pp.180-186, 1-3 December, 2014, Nha Trang, Viet Nam 研究会 東弘樹,髙橋雅和,津田和彦:通信販売業界における督促効果測定,電気学会C部門 電子・情報・システム部門 情報システム技術委員会 情報システム研究会 知識抽出技術とその応用その他一般, IS-14-54, pp.35-38, 11.14, 2014
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究は,通信販売における取引パターン解析をもとにした受注時点での取引の安全度のスコアリングを商品出荷時の知識として提供し,課題解決の方策とすることを研究目的としている.平成26年度は,支払い方法と督促状について分析を行った.その結果,着荷後の顧客の支払いに関する特徴を抽出することができた.特徴抽出の結果,論文1本,国際会議2件,研究会発表1回を行うことができた. よって,おおむね順調に到達している.
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Strategy for Future Research Activity |
通信販売の取引履歴の解析を進めていくなかで,巧妙な不正取引パターンを発見することができた.平成26年度は,支払い方法の変更と督促状の効果について分析を行った.また,未集金の顧客に対して督促業務を忘れていた企業の取引履歴を用いて代金の自然入金率と督促状の効果を検証した.その結果,督促状発送後20日経過した時点では98%程度の入金率となる事が判明した.このことから,督促状の発送タイミングの最適化では債権回収を完全に行うことは難しく,受注の段階で不良顧客の選別が重要であるということがわかった.しかし,受注時点の与信を無事通過したとしても,支払いを忘れることは発生する.うっかりわすれる場合と作為的に忘れる場合が考えられる.うっかり忘れた場合において,作為的な場合と同じように債権回収を行うことは,顧客の離反を招く.そこで,平成27年度は,支払忘れに関する作為と不作為の判別方法について研究をすすめる.研究成果に対して実務家からの改善提案を繰り返し,不正検知システムの構築を目指す.
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Causes of Carryover |
研究成果として特徴抽出結果をまとめあげるのに予定より時間を要した.そのために予定していた学会発表等を変更した結果,当初の予算使用計画の変更を余儀なくされたため.
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
H27年度において研究成果の発表や実務家からの評価を得るための研究打合せに用いる資料購入への使用を計画する.
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