2015 Fiscal Year Research-status Report
近代ギリシャ語新約聖書校訂本の異同識別に関する数理的比較研究
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25330383
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
三宅 真紀 大阪大学, 言語文化研究科(研究院), 准教授 (80448018)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 類似度分析 / テキストマイニング |
Outline of Annual Research Achievements |
H27年度は、前年度のギリシャ語新約聖書の校訂本間の差異についての研究の対象をさらに拡張して研究を進めた。分析対象には校訂本が参照したギリシャ語写本の異読情報を利用し、諸写本・校訂本の差異を調査を行った。近代聖書学の正文批判研究で重要視されている大文字写本・小文字写本群の23写本の他に、異読情報を参照した新約聖書文献研究センターの新約聖書正文批評アパラトゥス(CNNTS NT Critical Apparatus)で扱われた4種類の校訂本を分析に追加した。使用した校訂本は、正文批評版とテクストゥス・レセプトゥスに種別することができ,正文批評版には,世界聖書協会連合(United Bible Societies)によるUBS第3版、および、米国聖書文学学会発行のSBL版(Society of Biblical Literature,2010)を使用した。テクストゥス・レセプトゥス版には、オックスフォード1873版、および、Robinson & Pierpont(2005)が編纂したテキストをもとにしたマジョリティ・テキスト版(Robinson,2005)を使用した。 異読箇所の文字情報を直接反映させる方法として,基準本のSBL版と各文書との読みの異なり程度を測るために正規化レーベンシュタイン距離を計算し、多次元尺度構成法を適用して,2次元平面上に可視化された写本の位置情報を観察しながら、諸写本・校訂本の違いを考察した。異読データには、正文批判研究で作成された異読コード、ならびに、文字列の異なり程度を表す指標である編集距離の2種類の尺度を利用し、両者における多次元尺度図の結果について比較を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度は分析テキストの拡張を行い、前年度の進度が遅れを取り戻した。
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度であるため、分析の結果と分析ツールとして開発中のWebアプリケーションを連動して、研究報告を行う予定である。
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Causes of Carryover |
計画当初購入を予定していた書籍の値段が変更されたため、予算が足りず、結果的に予算が余る形になった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
今年度の残額と次年度の予算を合算させて、前年度の購入ができなかった書籍を購入する予定である。
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Research Products
(5 results)