2014 Fiscal Year Research-status Report
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25330388
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Research Institution | Tsurumi University |
Principal Investigator |
角田 裕之 鶴見大学, 文学部, 教授 (30454961)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
天野 晃 独立行政法人理化学研究所, バイオリソースセンター情報解析技術室, 研究員 (20622012)
石川 大介 文部科学省科学技術・学術政策研究所, 科学技術基盤調査研究室, 上席研究官 (70554335)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 日本論文 / 学術機関リポジトリ / 計量書誌 |
Outline of Annual Research Achievements |
日本論文で補正した影響度指標の研究を実施することを目的として、二年目をなる平成26年度は以下の3件の研究を実施した。 (1)前年度に、文献が他の文献に与える影響が強い研究領域として、複合科学(multidisciplinary sciences)の領域、学術雑誌として,Nature, Science, Proceeding of National Academy of Science of the United States of Americaの3誌を選定した。これらに掲載された文献が引用した文献を調査した。本年は、Natureが引用した文献が引用索引データベースのひとつであるSCIに採録されている状況を調査分析した。引用文献のうち89.6%の文献はSCIに引用の記録があったが、10.4%の文献は引用の記録がSCIになかった。引用の記録がない文献の内訳は、42.7%が雑誌文献、40.8%が図書、5%がWeb情報、1.7%が会議録、1.1%がコンピュータプログラム、1.0%が報告書、他に学位論文、特許、新聞、CD-ROMであった。42.7%の雑誌文献のうち71.8%がSCIの収録誌であったが、残る28.2%はSCIの非収録誌であった。その中には日本語雑誌も含まれていた。 (2)各国の学術機関リポジトリ(IR)には、多くの自国の文献が登録されていて、自国の文献が他の文献に与える重要な役割を担っている。国立情報学研究所の研究員と中国科学院文献情報中心の研究員と共同で日本と中国のIRを調査分析した。日本のIRは設置機関数が多いが、登録されている学術学術論文の割合が低く、逆に、中国のIRは機関数が少ないことが明らかになった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成26年度末までに、1000件の高被引用論文の学術機関リポジトリにおける登録調査を実施できた。また、英語圏論文が引用した日本論文の調査は、Natureが引用した論文が引用索引データベースに採録されている状況の調査を実施できた。
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Strategy for Future Research Activity |
(1)学術機関リポジトリの調査と分析について、日本論文と中国論文を調査分析する。研究体制は、NIIの孫媛准教授、西澤正己准教授、及び、中国科学院文献情报中心の劉筱敏教授との共同研究を組織する。まず、科学研究費助成事業の自然科学の分野に対応するように、学術雑誌を分類する。次に、各分野ごとに、高被引用論文を収集する。その次に、日本と中国の学術機関リポジトリに登録されている文献の状況を分野別に調査する。そして、日本と中国における分野による登録状況を分析する。研究結果は国内学会(情報メディア学会等)、国際会議(国際図書館連盟:International Federation of Library Associations and Institutions(IFLA))で発表を計画する。 (2)引き続き、日本論文の影響の研究は、Nature, Science, Proceeding of National Academy of Science of the United States of Americaの3誌が引用した文献を調査する。SCI等の引用索引データベースに採録されていない文献の状況をあきらかにし、その影響を測定する。
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Causes of Carryover |
学術機関リポジトリの登録状況調査をアルバイトを採用し、謝金で支払を予定していたが、研究代表者が調査を実施したため、支払が不要となった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
研究成果のポスターを発表する国際図書館連盟(IFLA)の開催場所がケープタウン(南アフリカ)のため、海外出張の旅費として使用する予定である。
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Research Products
(4 results)