2013 Fiscal Year Research-status Report
ベッド-車椅子移乗介助動作認識と動作学習支援システムへの応用
Project/Area Number |
25330412
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
泉 正夫 大阪府立大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (60223046)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
真嶋 由貴恵 大阪府立大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (70285360)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 知的学習支援システム / ベッド車椅子移乗介助 / 動作認識 / 映像分割 |
Research Abstract |
① Kinectからの深度情報と RGB情報による対象となる人物領域の抽出 介助者が被介助者から離れた状態での介助者本人の単独での人物領域はKinectの元からある機能を用いて実現できる。この結果を随時追跡することで、介助者が被介助者に接触した後も介助者の服装の色ヒストグラムに基づいた領域分割を行うことにより、介助動作のほぼ全過程で介助者単独の人物領域抽出が可能となった。ただ、カメラから見て介助者が被介助者に隠れてしまう場合、人物領域が複数に分割するため、全過程の数パーセントの範囲で介助者だけの領域を完全には取り出せていない。今後、他の手法を組み合わせることで解決する予定であるが、数パーセントの範囲なので、以降の手順に対して影響は非常に少ない。 ②学習者の骨格線情報および関節位置の取得 領域からの骨格線の抽出に有効であるKasvand法および他の数種類の手法を試みたが、結果的にはKasvand法が最も適した骨格線を抽出した。この結果を用いて骨格線の時系列の追跡を行い、骨格線上に規定した介助者の関節位置(腰、ひざ、足首)の時系列変化を抽出した。 ③関節位置の時間的変化に基づく移乗介助動作の 4ステップへの分割 (1)ベッド上の被介助者をベッドの中央から端に寄せる(2)被介助者の上半身を起こし端座位にする(3)被介助者を車椅子へ移乗(4)車椅子上で被介助者の姿勢を整える、の4ステップへ分割する手法について検討し、②で得られる被介助者の関節位置の時系列的変化だけでは、熟達者と初心者では動きがかなり異なることから一般化しにくいため困難であった。そこで、上記4ステップの分割点における熟達者と初心者の映像の類似性を深度情報の分布の類似性として定義することにより、前後10数フレーム以内の精度での分割手法を確立した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
交付申請書で示した平成25年度の研究実施計画①~③については、研究実績の概要で示したとおりほぼ目的が達成されているので、おおむね順調に推移しているとみなしている。
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Strategy for Future Research Activity |
今後研究目的を達成するためには、さらに①~③の精度を高めると共に、平成26年度以降の研究計画に示した④介助動作の熟達者と学習者の映像の同時表示機能の実現、⑤学習者の動作のテキスト記述機能の実現が不可欠であり、④は③の精度向上に伴い機能的には実現可能と考えているが、⑤は②の関節位置の時系列変化データだけでは正確な推定が困難であるため、より多くの特徴の抽出が必要になる。どのような特徴が抽出可能で、かつ動作の説明として変換可能であるのかを実験を繰り返して求めていく必要があり、実験環境のさらなる充実を目指している。また最終的に知的学習支援システムとして実装するためにはどのような問題があるのかを検討し、さらに本学看護系の学生や教員にシステムの有効性を確認してもらう実証実験が不可欠であるため、その準備を行っていく。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
アルゴリズムの検討を重視したため、アルバイトを使った動作実験やデータの整理までは該当年度内では実施しなかった。また予定していた発表が1回にとどまったため、旅費が予定より少なかった。 平成26年度ではさらに精度を高めたシステム構築を予定しているため、繰り越した分も含めて発表を多く行っていく計画であり、旅費が申請時の予定より多く必要であると考えている。また、実証実験へ移行するためにもテスト環境を充実するために機器の追加が必要であると考えている。
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Research Products
(2 results)