2014 Fiscal Year Research-status Report
学習者知識構造マップの点数化による習熟度診断を用いた知的学習支援システムの開発
Project/Area Number |
25330415
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Research Institution | Shibaura Institute of Technology |
Principal Investigator |
横田 壽 芝浦工業大学, 工学部, 教授 (90210616)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 知識構造マップ / 知的学習支援システム / ウェブ対応型学習支援 / スマートフォン対応 |
Outline of Annual Research Achievements |
学習者の理解度の判断をより正確なものにするために,教授者の知識構造マップのそれぞれの項目間ベクトルと経験値ベクトルの内積で得られた値とペーパーテストの点数よる学習者理解度の比較を行い,統計的に有意な水準を得られるかの検討を行うのが2014年度の研究計画であった. そこで,私達が担当する微分積分の授業を受けている学生の中からプレイスメントテストのスコアを用いて,上位,中位,下位の3つのグループから無作為に6人ずつの計18人抽出し,ペーパーテストの点数分析を行う.また,この18人を被験者として,作成中の知的学習支援システムを用いて問題を解いてもらい,それぞれの学習者の知識構造マップを作成し,習熟度を上で述べた方法で点数化する.この点数とペーパーテストの点数の相関を調べ,学習者の習熟度分析の精度の向上を図った. 現在,データの分析を行っているが,Web対応型学習支援システムを用いて学んだ学生は,少なくとも途中であきらめることはなかった.また,Web対応型学習支援システムをスマートフォンで利用している学生も多くいるため,スマートフォンで使いやすいシステムに変更する必要が生じた.スマートフォンでも使えることに改良したことで,教授者の知識構造マップに沿って問題を自動生成できるようし,学習者の理解度に合わせて,自動生成した小問を学習者に提示し,学習者の理解を助ける機能を備えた知的システムの確立が可能となった.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初は,スマートフォンやタブレットへの対応は,2014年と2015年で行う予定であったが,実際に運用を始めると学習者からのリクエストにより,スマートフォンへの対応を前倒しで進める必要が生じた.そのため,Webブラウザ対応の知的学習支援システムは順調に開発が進んでいるが,本来の研究テーマである「学習者知識構造マップ項目をツリー構造にし,それぞれの項目間の値を教授者の知識構造マップと教授者の経験値により決定」のプロセスに遅れが生じている.
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Strategy for Future Research Activity |
現在,簡易な微分積分の知的学習システムをウェブ上で動作させているが,スマートフォンからのアクセスが多くなり,スマートフォン対応のシステムの開発を考えている. 今年度の前期には,24人の被験者のセレクションが終了し,彼らはシステムを利用して学習に入っている.数式の入力方法でいくつか質問がでるが,時間的なものと考えている. 微分積分の学習支援システムだけでなく線形代数のウェブ対応版の開発も進めることで,後期には微分積分以外の授業でも使えるように,線形代数の知識構造マップの作成に取り掛かる.
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Causes of Carryover |
当初予定していた後期授業の被験者が予定通りに集まらず,その費用分が次年度に回った.
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
今年度は,当初予定よりも多くの被験者を集めることで,昨年度に集めることのできなかったデータを集める.
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Research Products
(2 results)