2015 Fiscal Year Annual Research Report
聴衆モデリングに基づいた情報伝達ノウハウ習得支援システムの開発
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25330425
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Research Institution | Kansai University |
Principal Investigator |
小尻 智子 関西大学, システム理工学部, 准教授 (40362298)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | プレゼンテーション支援 / 可視化 / 依存関係 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題ではこれまで,効果的なプレゼンテーションを実現するために,スライド構成や話し方・ジェスチャから聴衆者の感じる発表者の意図を明らかにするとともに,推測された聴衆者の意図の可視化によるプレゼンテーション作成支援機能を構築してきた.平成27年度では,まず,開発した各機能を統合したシステムを構築した.このシステムは可視化された各々のデータを見て発表者自身が不適切な箇所について修正を加えることを意図している.このようなシステムに加えて,システムが発表者の意図を把握できるようになれば,不適切な箇所・およびその修正方法をシステム自身が教えることが可能となる. 平成27年度では,聴衆者の感じる意図と発表者の意図との差分から,より積極的なプレゼンテーション支援システムへと今後研究を発展させていくことを目的として,発表者のプレゼンテーション・コンテンツの生成支援システムも構築した.本システムは,話題者の頭の中にある話題を表出化させるとともに,論理的に整合性がとれた形式で整理できるようにすることを目的としている.本研究では科学技術の分野における研究発表を対象として,まず論理的なプレゼンテーションを構成するために必要なコンテンツとそれらの関係を明らかにし,論理モデルとして定義した.また,論理的な関係にあるコンテンツの導出・整理を促進するために,論理モデルに沿ってコンテンツ間の関係を表現するコンテンツ・マップと,論理的に欠落しているコンテンツの導出を促進するための機能を持った支援システムを構築した.本学の学部生・院生を対象に評価実験を行った結果,本システムは,論理的に整合性のとれたコンテンツの生成・整理に貢献できることが示唆された.
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