2014 Fiscal Year Research-status Report
環境汚染物質曝露による学習障害の早期検出のための新生児動物モデルの確立
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25340066
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Research Institution | National Institute for Environmental Studies |
Principal Investigator |
TIN・TIN Win・Shwe 独立行政法人国立環境研究所, 環境健康研究センター, 主任研究員 (00391128)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 行動 / 新生児 / 脳 / マウス |
Outline of Annual Research Achievements |
平成26年度には、早期検診を調べられる空間学習テストを確立し、その仔マウスモデルを用いて、大気中の汚染物質であるDE-SOAの学習行動に及ぼす影響を調べた。その結果、胎児期~乳児期におけるDE-SOA曝露は嗅球のcAMPシグナル経路に関わるAC3, GOLFを介して嗅覚に基づいた空間学習に影響を及ぼすことが考えられる。さらに、DE-SOAが嗅球に炎症を誘導する可能性も考えられる。このような学習能力に影響を及ぼすDE-SOA中の成分はまだ同定されていないが、有力候補である有機物等が、血液循環あるいは嗅神経を介して脳に入り、脳神経系に影響を引き起こす可能性が考えられる。このような影響を示す成分の同定およびその作用機序について、今後詳しく検討していく必要がある。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
胎児期~乳児期におけるDE-SOA曝露は嗅球のcAMPシグナル経路に関わるAC3, GOLFを介して嗅覚に基づいた空間学習に影響を及ぼすことが考えられる。さらに、DE-SOAが嗅球に炎症を誘導する可能性も考えられる。このような学習能力に影響を及ぼすDE-SOA中の成分はまだ同定されていないが、有力候補である有機物等が、血液循環あるいは嗅神経を介して脳に入り、脳神経系に影響を引き起こす可能性が考えられる。その結果だったので順調で進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
平成27年度には、SOAの神経免疫毒性のメカニズムを明らかにするために、T cell deficient mice を用いて、神経免疫相互作用を調べる予定である。
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