2015 Fiscal Year Annual Research Report
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25340075
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| Research Institution | Azabu University |
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Principal Investigator |
久松 伸 麻布大学, 生命・環境科学部, 講師 (10198997)
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| Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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| Keywords | イチョウ堆肥 / 微生物 / PCB / 分解 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
これまで本課題申請者は、落葉中の油分が多いことから堆肥化が難しいとされるイチョウ落葉の堆肥化に成功している。このイチョウ落葉の堆肥化過程に存在する微生物は、油分の多い環境中で増殖する能力が高いと推測され、また脂溶性の物質を代謝することが期待できる。従って、この堆肥化過程で増殖している微生物を利用すれば、脂溶性の高いPoly Cholorinated Biphenyl (PCB)等の難分解性有機化合物の分解も可能になることが考えられる。そこで、堆肥化過程中のイチョウ落葉から微生物を単離し、得られた微生物によるPCB分解能の有無を調べることにした。
イチョウ落葉の堆肥化は、学内に設置した堆肥ボックスに、冬季に得られるイチョウ落葉を投入して行った。堆肥化の進行は、堆肥化過程物の温度変化を調べることで行った。堆肥化過程物中の温度変化を伴う時点で、堆肥化過程物を採取し、各過程ごとの微生物フローラを調べた。その結果、実験期間中の細菌は386属が確認された。その中でStreptomyces属は堆肥化の開始時点ではほとんど検出されなかったが、堆肥化過程物中の温度上昇時に最も多く検出されるようになった。
堆肥化過程で特徴的な微生物が得られると考えられる堆肥化開始後最初の温度上昇が確認できる時点で試料を採取して、微生物の単離培養を行ったところ、H26年度の試料からは、真菌4種のみが培養でき、H27年度の試料から単離できた微生物は細菌がほとんどであった。この培養できる菌種が異なった原因は、培養に用いるイチョウ煮汁培地に差異があったことが推測された。これら単離できた微生物によるPCBの分解能を調べたところ、ほとんどの菌で培養液中の各PCB量が半減した。特に1種の菌については、各PCBとも約90%減少することがわかった。
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