2013 Fiscal Year Research-status Report
カーボンフットプリント・コミュニケーションツールの開発とその効果の考察
Project/Area Number |
25340132
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Muroran Institute of Technology |
Principal Investigator |
永野 宏治 室蘭工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (90212109)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | カーボンフットプリント / CO2排出量 / 地球温暖化 / 食品 |
Research Abstract |
約140種の食品について,コープさっぽろと共同してカーボンフットプリント(CFP)を計算した。その計算過程で,CFPの自動計算システムを改良した。CFP自動計算システムは,CO2原単位データベースおよびGoogleマップと自動通信し,CFPの計算に必要なデータを自動取得できるようになっている。今年度の改良では,さらに,このCFP自動計算システムは,食品メーカ担当者が曖昧にデータを入力した場合でも,CFP自動計算システムとの対話を通じてデータを適切に修正できるようにした。 この140種の食品のCFPデータを使って,CFPのコミュニケーションツールを開発した。これまでは,CFPのデータは37種と限られていたため,消費者へのアピールに課題があった。CFPコミュニケーションツールで使える食品が140種になることで,CFPを通してCO2排出量,地球温暖化について消費者の意識を把握できるようになった。 1つの事業体(ここではコープさっぽろと永野研究室)がCFPを140種の食品について計算したのは,2014年4月23日現在日本の中で最大である。日本でCFP制度を運用しているCFPコミュニケーションプログラムが2014年4月23日においてCFPを認証した製品は839品であり,その中で食品は143品である。140種の食品について,CFPを計算したことにより,CFPを使った食品製造工程の解析が,より一般性をもって可能になった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
CFPの自動計算ソフトとコミュニケーションツールを完成した。また,それを使って約140種の食品についてCFPを計算した。 CFPの自動計算システムでは,CO2原単位データベースおよびGoogleマップと自動通信し,CFPの計算に必要なデータを自動取得できるようにした。コミュニケーションツールでは,CFPを計算した食品のデータを携帯情報端末を使って消費者に見えるようにした。 1つの事業体がCFPを140種の製品について計算したのは,日本で最大である。
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Strategy for Future Research Activity |
コープさっぽろが主催して2014年9月に行われる「食べる・たいせつフェスティバル」でCFPのコミュニケーションツールを展示し,CO2排出量についてのCFPを使ったコミュニケーションについて調査を行う。この「食べる・たいせつフェスティバル」では2013年は9300人が来場しているため,十分の多くの消費者の意見が聞けると考えている。 CFPを計算した食品140種について,CFPの内訳(原料,輸送,工場等)を解析する。この解析により,CFPを使った食品製造工程全般に対する工程理解の可能性について考察する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
CO2原単位のデータベース,CFP計算結果のデータベースを構築するための計算機を安価に購入できたため,差額が発生した。 2014年度は,マンチェスター大学のAdisa Azapagic教授と連携して,イギリスのCFP活動と日本のCFP活動を現地比較する調査を実施する。この調査旅費に,差額をあてる。
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