2014 Fiscal Year Research-status Report
大学と地域のサステイナブルな環境再生を実現するリビング・ラボラトリの構築と評価
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25350001
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
小篠 隆生 北海道大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (00250473)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小松 尚 名古屋大学, 環境学研究科, 准教授 (80242840)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | リビング・ラボラトリ / 大学の役割 / 持続可能性 / ステークホルダー / 参加 / 組織 / 地域再生 / パブリックスペース |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度の研究実施計画は、①リビング・ラボラトリの成立プロセスとその特徴の抽出に関する後段の調査と、②リビング・ラボラトリの評価指標の構築を行うことであった。 昨年度実施した、リビング・ラボラトリの活動の成立プロセスや特徴の詳細を調査するために実施した、ボローニャ大学、トリノ工科大学に対する調査のフォローアップと、リビング・ラボラトリの詳細な特徴を抽出するために、大学関係者だけでなく、地域の行政サイドの大学と地域の協働に関する事業を進める担当者や、大学が協力して企画・立案、整備、運営にあたっている地域施設の担当者にヒアリングを行った。このことにより、リビング・ラボラトリの活動をその活動自体とその活動が社会に及ぼす影響、さらには、それらの諸活動が行われる場所の特徴などといった多様な側面から捉えることができた。その成果は、日本建築学会の2本の審査付き学術論文として投稿し、現在査読中である。 一方、リビングラボラトリの評価指標は、まず、リビングラボラトリの定義を、昨年度までの研究活動で作成したリビング・ラボラトリの活動データベースを用いて、「多様なステークホルダー参加のもと、大学の知識・研究成果を活用し、地域づくりに貢献する大学の社会的活動とその場」とした。その上で、リビング・ラボラトリ実践のための要件を昨年の研究活動成果とフォローアップのヒアリングより抽出した。この成果は、研究論文として、専門誌に掲載された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
昨年度調査のフォローアップを行うために、再度対象大学、さらには、地域の行政サイドの大学と地域の協働に関する事業を進める担当者や、大学が協力して企画・立案、整備、運営にあたっている地域施設の担当者へのヒアリング調査を行い、本研究の重要な研究計画の要点である、「リビング・ラボラトリの成立プロセスとその特徴の抽出」を行うことができた。そして、その成果を2編の査読付き研究論文にまとめることが出来た。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度は、研究の最終年度であり、今回の調査などで構築した調査対象者や研究協力者とのワークショップを行いながら、自立的なリビング・ラボラトリの実現方策を検討する。柔軟なコミュニケーションが求められるので、その手法、内容、項目に関するミーティングを行っている。
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Causes of Carryover |
研究分担者に配分した金額の内、旅費等に未使用のものが発生したため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
来年度の当該研究分担者への配分額を今年度の未使用額を勘案して調整し、差額を支給することで調整する。
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Research Products
(12 results)