2016 Fiscal Year Annual Research Report
A design proposal concerning the improvement of traffic environment only from the user's point of view for symbiosis with the bicycle
Project/Area Number |
25350013
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
曽我部 春香 九州大学, 芸術工学研究院, 准教授 (50437745)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森田 昌嗣 九州大学, 芸術工学研究院, 教授 (20243975)
杉本 美貴 九州大学, 芸術工学研究院, 准教授 (00635047)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 自転車 / サインデザイン / 情報提供 / 路面表示 |
Outline of Annual Research Achievements |
28年度は、この数年に行われた自転車に関わる法律や規制の改正に対応した各地域のガイドラインの内容整理と実際に高齢者や教育機関向けに実施されている交通安全教室についての情報を収集した。そして各地域のガイドラインの内容とこれまでに実施してきたフィールド調査の結果とを利用者への代表的な情報提供媒体である路面表示と任意標識の2軸から総合的に分析した。分析の結果、特に路面表示には、色彩のあるなしのみでなく、色彩の差異や着色方法の差異にも意味を持たせる傾向があるが、それらが各管理機関の連携のもとにはっきりとしたルールに則り広域に実施されているわけではないことから、利用者に混乱をもたらす要因になっていることを指摘した。また任意標識においては、路面表示の補完的役割を担うために設置される場合が多いものの、設置の際にはその認識が欠如し単独の標識として設置されていることが多く、利用者に情報が伝わりにくく有効な活用が行えていないことを指摘した。以上の分析結果をふまえ、各地域でガイドラインを含む自転車通行環境を整備する際の留意事項を7つにまとめ図解によりわかりやすく示した。この研究成果は、日本デザイン学会の学会誌への掲載や国際学会(KEER2016)での発表により広く公表した。 また、自転車通行環境のハード整備においては本研究成果により得られた留意事項をもって整備することにより従来よりも利用者へのスムーズな情報伝達が行えるものと考えるが、情報提供の観点からはハード整備における情報提供をさらに有効に機能させるための啓蒙活動(ソフト整備)に関しても、言及したく実施した予備調査により、各交通安全教室等の現状においても工夫の余地があることを認識でき、今後の研究課題を得ることもできた。
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Research Products
(2 results)