2014 Fiscal Year Research-status Report
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25350047
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| Research Institution | Ehime University |
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Principal Investigator |
金子 省子 愛媛大学, 教育学部, 教授 (80177518)
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| Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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| Keywords | 授乳 / 母乳 / ジェンダー / 養育意識 / 養育行動 / 育児情報 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
男女がかかわる養育環境の構築が急務とされており、ワーク・ライフ・バランスに配慮した社会システムの構築と、養育当事者のジェンダーに敏感な意識形成が課題となっている。本研究は、ジェンダーにとらわれない養育環境の構築について、母乳分泌という女性の身体的特性とかかわる授乳を手がかりとして、探究するものである。本研究は、父親など母親以外の授乳者をも当事者と捉え、多様な栄養法の選択、授乳に関する意識・行動を把握して、乳幼児期の養育環境構築にかかわる要因分析と課題を明らかにするものである。
昨年度は、資料分析により、母子保健行政、女性労働、家族政策および女子教育の変化を背景とした授乳関連情報と母親期待の変化についての考察を深化させた。次に、この歴史的な視座をもとに、現在の親の授乳に関する意識・行動を捉える具体的な指標を明らかにし、当事者に対する質問項目を作成し検討した。
本年度は、調査項目および選択肢修正にあたり、育児情報環境、特に父親に対する情報に関する分析がさらに必要と考えるにいたった。そこで、当初予定の当事者調査実施に先立って、この点の資料分析・考察を行うこととした。父親支援の動向を捉え、父親を対象として限定した育児情報より、ジェンダーにとらわれない養育者観がどのように位置づいているのかを明らかにした。自治体発行の父子手帳、父親向け育児雑誌を資料として父親に向けた情報をもとに授乳の位置づけられ方を明らかにし、また情報のなかにみられる養育者観の検討を行った。この父子手帳と父親向け育児雑誌の分析結果については2015年5月の日本家政学会で発表予定である。これらの考察をふまえ、当事者調査の項目を再検討して実施することとした。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本年度実施予定としていた当事者調査については、質問項目作成および第一段階の予備調査を終えた後、当初の予定を変更し、父親についての情報環境に関する調査研究を行うこととした。
その理由として、父親に対する授乳に関する調査項目の先行研究が少なく、情報面に関する実態を把握したうえで質問項目・選択肢を再修正したいと考えたためである。同時に父親に向けての情報の検討により、期待される養育者観についての視座を得られ、当事者調査結果の考察およびジェンダーにとらわれない養育意識についての考察に資すると考えたからである。この父親にとっての情報環境に関する分析結果をとりまとめ先に発表するとともに、当事者に対する調査項目に反映させ再修正ののち当事者調査を実施することとした。
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| Strategy for Future Research Activity |
今後の推進方策）
初年度の授乳に関する意識・行動の分析視点に関する考察、本年度の父親向け育児情報の分析をふまえ、授乳にかかわる当事者を対象とした授乳意識と行動に関する調査を実施し考察をすすめる。出産前からの時間的経過に即し、情報源及び情報の質的検討、母親と父親の希望や意識・行動と互いの意識に関する認識を明らかにして、妊娠・出産・母乳分泌という男女の身体的相違と養育へのかかわりのあり方を明らかにしていく。さらには、これらの結果を、90年代の育児休業施行期に本研究者が実施した両親調査の結果と比較検討し、20年間の授乳を取り巻く環境条件の変化と親の養育意識・行動についても考察し、学会発表と投稿を行う。
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| Causes of Carryover |
年度末の外国語文献購入に際して、円換算の差額が生じてしまった。
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| Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度予算に合算して使用する。
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Research Products
(1 results)
