2014 Fiscal Year Research-status Report
日本海側と太平洋側地域における生活環境カビの汚染評価
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25350078
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Research Institution | University of Niigata Prefecture |
Principal Investigator |
村松 芳多子 新潟県立大学, 人間生活学部, 准教授 (40320709)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 人間生活環境 / カビ / 環境 |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度に引き続き、日本海側と太平洋側地域でそれぞれ1ヶ月に4回のペースで、3種類の方法による空気中のカビ汚染度の測定を実施した。両地域ともに冬期の中で12~1月にかけて生菌数が著しく少ない。これは、今までの経年変化を確認したところ同様であった。季節変動を確認すると、太平洋側地域の方が、カビ総菌数は夏期と冬期で顕著に差がある傾向がみられた。日本海地域は、夏期の限られた時期6~9月のみ顕著に増加する傾向が見られた。測定方法別の総菌数の相違は、前年度までの状況と同様の傾向であるが、変動状況は類似していることから、相関を求めていく必要がある。そのためにも経時的な測定を積み重ねが求められる。今後は、気温と湿度とカビ総菌数に何らかの関連性の有無を確認していきたいと考える。 地域別カビ被害の実態調査と意識健康調査のために予備調査を日本海側と太平洋側地域で行った。予備調査検体数の予定は20件ずつとし、協力研究者とともにそれぞれの地域の方に依頼をした。その結果、日本海側地域では、協力依頼を20件したところ、回答数19件であった(回収率95%)。その内訳は持ち家6件(木造;5件、鉄筋コンクリート;0件、不明;1件)、借家13件(木造;4件、鉄筋コンクリート;9件)であった。太平洋側地域は、協力依頼20件中、回答数14件であった(回収率70%)。内訳は持ち家7件(木造;4件、鉄筋コンクリート;3件)、借家7件(木造;3件、鉄筋コンクリート;3件、不明;1件)であった。予備調査ではあるが、木造住宅および鉄筋コンクリート住宅の採取数は半数程度となった。今後解析をしていくうえで、住宅数と住宅の種類は重要な要素になるため、本調査での依頼数の算定に役立てるとともに、質問票の内容を精査したいと考える。また、住宅のカビの採取は気になる場所を1カ所採取依頼した。現在、採取場所と菌層の違いなどは解析中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
日本海側と太平洋側の室内、および室外のカビの分布を昨年より、月4回程度の採取を継続している。 生活環境とカビの実態調査の本調査に向けて、住宅とカビ汚染における質問票を作成した。そして予備調査を実施し、質問票の精度確認を行った。
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Strategy for Future Research Activity |
2014年度より、地域による採取方法を比較検討のために一部変更した。同様の方法で2015年度も日本海側および太平洋側地域のデータ採取を継続実施を試みる。 予備調査の結果を踏まえ、「生活環境とカビの実態調査」の質問票を精査し、本調査を実施する。
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