2016 Fiscal Year Annual Research Report
Studies on recycling of superabsorbent polymers from waste disposable diaper
Project/Area Number |
25350080
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Research Institution | Fukuoka Women's University |
Principal Investigator |
吉村 利夫 福岡女子大学, 国際文理学部, 教授 (20347686)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤岡 留美子 福岡女子大学, 国際文理学部, 助教 (50199303)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 紙おむつ / リサイクル / 高分子吸収材 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、紙おむつなどに含まれる使用済み高分子吸収材を分離・回収した後に、新品に匹敵する高い吸水特性を有するものに再生するための基本技術を確立することである。少量ではあるが、紙おむつのリサイクル工場が稼働し始めている。しかし、現在のところ材料として再利用できているのはパルプのみであり、高分子吸収材およびプラスチック類は固形燃料として燃やされている。高分子吸収材はいったん吸収した水分を放出しにくいという特性を有するが、その離水メカニズムを明らかにすることで、効率的な水分除去の手法が確立できる。本研究が達成されれば、紙おむつのリサイクルが促進され、環境負荷低減に大きく貢献できる。 これまでの検討の結果、浸透圧を利用した離水が有効であることが明らかになった。また、水酸化カリウムを用いることで高分子吸収材の再生が可能であることが判明した。さらには添加量や温度、処理時間などの最適化を実施した。この基礎データを元に、実用化を意識したスケールアップ化の検討を実施した。処理条件の多少の微調整を行ったものの、スケールアップ化も可能であることを確認した。 以上のように、本検討を実施することを通じて、高分子吸収材の離水メカニズムの解明、再生方法、スケールアップ化など、紙おむつリサイクルのさらなる高効率化に向けての有用な知見を多数得ることができた。今後、これらの知見を元に、実際のプロセスでの適応可能性を検討する予定である。
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