2015 Fiscal Year Annual Research Report
異なるデザインの医療用・介護用ユニフォームに対する患者と要介護者の心理的評価
Project/Area Number |
25350081
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Research Institution | Fukuoka Women's University |
Principal Investigator |
庄山 茂子 福岡女子大学, 文理学部, 教授 (40259700)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
栃原 裕 九州大学, 芸術工学研究科(研究院), 名誉教授 (50095907)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 高齢社会 / 介護施設 / 介護服 / 高齢者 / 医療用ユニフォーム / 患者 / 看護師 / 印象評価 |
Outline of Annual Research Achievements |
[最終年度]急速な高齢化に伴い、介護サービスを利用する高齢者が増加している。自宅での介護を望む高齢者も多く、介護施設では自宅にいるような雰囲気が求められる。そこで、対人関係の内容やあり方についての情報を伝達する機能をもつ介護服に着目した。前年度に実施した介護服の全国調査を基に、介護施設職員に異なる7色のポロシャツを着用してもらい、施設利用者を対象に印象を調査した。同色相で明度の異なる3色では、高明度の評価が高かった。「思いやり・癒し」の評価が最も高いのは高明度の暖色系、低いのは低明度の寒色系であった。「責任感・信頼」の評価が高いのは、高明度の寒色系であった。 [期間全体(最終年度前)]①全国の介護施設を対象に介護服の実態調査を行った。85.2%の施設は、介護服を魅力ある施設作りの一要素と捉えていた。介護服の多くは、上衣はポロシャツで下衣はパンツであった。要介護者に清潔感や信頼のあるイメージを与え、日常生活を意識させるように介護服の色に配慮されていた。 ②患者と看護師間によりよい対人関係をもたらす看護服のデザインを検討するために、産婦人科病棟の看護師に異なるデザイン9種の上衣と白のパンツを着用してもらい入院患者と看護師を対象に印象を調査した。上衣の生地は無地と花柄で、色彩は白と高明度の青、赤紫、赤である。 衿は、Vネック、クルーネック、シャツカラー3種である。患者への調査では、「親しみ・癒し」の評価は、無地より花柄が高く、小花柄より大花柄が高かった。「責任感」の評価は、白無地の次に寒色系の大花柄が高かった。衿付きの上衣は、「責任感」を高く評価された。看護師への調査では、やりがい感が強くなりストレスを感じなかった群は、着用した看護服を「癒す感じ、安心を与える、落ち着かせる」と評価した。患者に思いやりを感じさせる看護服は、看護師の心理にもプラスの効果をもたらすことが明らかとなった。
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Research Products
(7 results)