2015 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
25350086
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Research Institution | Kogakkan University |
Principal Investigator |
梶 美保 皇學館大学, 教育学部, 准教授 (20515704)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 保育所 / 乳児保育 / 衛生的な環境 / 保育保健 / 園医との連携 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成27年度の成果 1)保育所対象調査結果の分析 低年齢児保育室の衛生的な環境の実態(0・1歳児の保育室の形態、ふとん、エプロン、おしぼり、ヒップマット、消毒薬の張り紙、対処のマニュアル、体温計の消毒など)について、回収率、看護職配置率、小児科医の数に地域差がみられたことから、A県内を医師会地域別および公設、民営などの設置主体別にみたところ、在園児数が多いB・C地域と少ないD・E地域で各項目において地域格差が見られた。公立保育所と私立保育所では一部この項目に差が見られたが、これらは私立保育所に低年齢児が多いことと関連があると推察される。2)保育所看護職の研修会の開催及び保育者養成校子どもの保健担当者と保育保健に関する研修会を開催し(12月、3月)、これまでの調査結果をもとに保育所における保育保健の実態および課題の共有を行った。3)調査報告書の作成と配布(A県内保育所および自治体)。4)保育所保育士の衛生的な環境に関連して保育士養成課程における保育保健の学びの確認を目的とした、子どもの保健Ⅰ・Ⅱのテキストの関連部署の分析をおこない、その内容は「保育現場で活用できる保健活動」の内容を満たしたものが少なかった。 平成25年度~平成27年度の成果 1)A県の保育所および自治体における質問紙調査実施。全域における実態把握を行い、県内人口比および小児医師数を加味し、地域別、設置主体別に分析した。2)0・1歳児が多い都市部と少ない郡部とでは、自治体の意識及び保育保健の質に格差があった。3)保育所看護職、医師会園医部会と連携体制をとることができ、今後このネットワークを広げていく必要性がある。4)保育所における保育士の保育保健の意識と力量については養成段階からの学びが重要であるが、教授者の保育現場理解の困難さおよびテキストの妥当性の課題がある。
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