2015 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
25350106
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Research Institution | Nagoya University of Arts and Sciences |
Principal Investigator |
和泉 秀彦 名古屋学芸大学, 管理栄養学部, 教授 (80351211)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 精白米 / 低アレルゲン化 |
Outline of Annual Research Achievements |
精白米を0.63%のクエン酸溶液および生パイナップル果汁に40℃で6時間浸漬後、水で洗浄し、精白米中に残存しているタンパク質をSDSおよびメルカプトエタノールを含む溶液で抽出し試料溶液とした。それぞれの試料溶液中のタンパク質組成をSDS-PAGEで、14-16kDaアレルゲンを特異抗体を用いたイムノブロットにより検出し、原料米と比較した。さらに、パイナップル果汁中の酵素によって低アレルゲン化されたかどうかを確認するために、加熱したパイナップル果汁を用いて同様の実験を行った。 浸漬後に精白米中に残存しているアレルゲン量は、原料米と比較して0.63%クエン酸溶液浸漬により25%に、生パイナップル果汁浸漬により12%に低減化しており、生パイナップル果汁の方が低アレルゲン化に効果的であることが明らかとなった。また、精白米と加熱した生パイナップル果汁に浸漬すると、その低アレルゲン効果は弱まった。よって、精白米の低アレルゲン化には、酸性溶液に加えてパイナップルに含まれるブロメリン(システインプロテアーゼ)が効果的に作用することが示唆された。 さらに、アレルゲン量が75%以上減少した生パイナップルルの原液果汁浸漬米、2倍希釈溶液6時間浸漬米、5倍希釈溶液24時間浸漬米と原料米で官能評価を行った。喫食調査で、2倍希釈溶液6時間浸漬米と5倍希釈溶液24時間浸漬米との間に大きな差がなく、パイナップル臭が残存していることが指摘された。そこで、工程の簡便さから、2倍希釈溶液6時間浸漬米を米粉にし、パイナップル臭を感じさせないレシピを考案した。
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Research Products
(1 results)