2014 Fiscal Year Research-status Report
超音波分光分析による卵及び乳タンパク質のゲル化機構解析とそのフィルム化への応用
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25350116
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Research Institution | Nihon University Junior College |
Principal Investigator |
太田 尚子 日本大学短期大学部, その他部局等, 教授 (00203795)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 食品タンパク質ゲル / 超音波分光分析 / タンパク質フィルム |
Outline of Annual Research Achievements |
平成26年度は、主に乾燥卵白に市販のカゼインナトリウムを共存させた加熱誘導ゲルから水分を除去しフィルム形成を試みた。その物性をフィルムの曲げ強度試験、透気度試験により評価するとともに、形成したフィルムの表面微細構造観察、タンパク質二次構造解析を行った。その結果、混合タンパク質フィルムは乾燥卵白単独やカゼインナトリム単独フィルムに比べ伸展性のある且つ透気性に対するバリヤー性の優れたフィルムを形成していることが判った。SEMによる微細構造観察では、混合タンパク質フィルムが単独タンパク質フィルムに比べ太いネットワークから形成されていることが伺えた。また、興味深いことにカゼインナトリウムフィルムが規則的な二次構造をほとんど持たないにもかかわらず、混合タンパク質フィルムが乾燥卵白単独フィルムのそれを上回る規則構造(とりわけαへリックス)を有していることが判った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
昨年度研究費の一部前倒しを行い、フィルムのタンパク質二次構造解析まで進めることができました。今年は、乳カゼイン混合タンパク質フィルム形成性の範囲を広げることを視野に入れ数種の食品タンパク質フィルムの調製を行い、3年間のまとめをする予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
上述のように、乳カゼイン混合タンパク質フィルム形成性の範囲を広げることを視野に入れ数種の食品タンパク質フィルムの調製を行い、3年間のまとめをすることに加え、論文作成に着手したい。
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Causes of Carryover |
少額ではありますが残りました。これは試験管などの購入に充てる予定です。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
試験管などの購入に充てる予定です。
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