2014 Fiscal Year Research-status Report
フルクトースの嗜好を調節する生理作用をもつ糖原性アミノ酸の探索
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25350161
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Research Institution | Kobe Gakuin University |
Principal Investigator |
堀川 陽子 神戸学院大学, 栄養学部, 実験助手 (40309422)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 果糖 / ショ糖 / 糖原性アミノ酸 / グルタミン酸 / アスパラギン酸 / 糖嗜好性 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では「糖原性アミノ酸はフルクトース嗜好を調節する生理作用をもつ」という仮説をグルコースから合成可能な糖原性アミノ酸8種類について検証している。 2013年度、グルコースから合成可能なアミノ酸8種類(アラニン、グリシン、セリン、アスパラギン、アスパラギン酸、グルタミン酸、グルタミン、プロリン)を添加したときのフルクトース嗜好性変化を調べた。アスパラギン酸、アスパラギン、グルタミン酸、グルタミンを添加した場合、ラットがフルクトースを嗜好する日数が延長した。 2014年度は、上記8種類のアミノ酸それぞれを欠乏させた食餌を与えた場合のフルクトース嗜好性を検証した。すると、アスパラギン酸またはグルタミン酸を欠乏させた食餌を投与したラットは実験開始後早期にフルクトースを忌避した。 これらの結果から、食餌中のアスパラギン酸、グルタミン酸がラットのフルクトース嗜好性を調節していると考察できた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初計画通り、ターゲットとなる糖原性アミノ酸(アラニン、アスパラギン酸、グルタミン酸、グリシン、プロリン、セリン)欠乏食摂取ラットのショ糖嗜好を検証した。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでの実験結果から、食餌中のグルタミン酸とアスパラギン酸がフルクトース嗜好性に影響を及ぼすことが分かった。 糖質源をデキストリンとした標準的な組成の食餌へ、アスパラギン酸またはグルタミン酸を添加した場合の、ラット腸管フルクトース輸送体GLUT5とグルコース輸送体SGLT1,SGLUT2の発現量変化の有無を調べる。 グルタミン酸、アスパラギン酸がフルクトース嗜好性を調節する仕組みを糖の吸収と輸送の面から検証する。
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Causes of Carryover |
今年度の課題は計画通りに遂行できた。年度末はデーター処理を行い、2015年度研究課題実施準備(予備実験)は4月以降に開始しため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度使用額は、実験動物、飼育飼料、定量的PCR用試薬、プラスチック消耗品の購入に使用する予定である。
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Research Products
(1 results)