2015 Fiscal Year Annual Research Report
児童・生徒の思考力を育成する教科書とするために―探究活動・実験教材の視点から―
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25350185
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Research Institution | Iwate University |
Principal Investigator |
村上 祐 岩手大学, 教育学部, 名誉教授 (60006327)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
武井 隆明 岩手大学, 教育学部, 教授 (10109150)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 科学的思考力育成 / 探究活動 / 基礎的知識の活用 / 既習知識の活用 / 教科書の点検 / 粒子概念 / 授業実践 |
Outline of Annual Research Achievements |
1.最終年度の研究経過と研究成果 2015年6月に全体研究会を開催し,研究目的を達成するための4課題<①教科書記載の探究活動等を思考力育成の観点から見直す,②諸外国における探究活動等の調査,③思考力育成のための授業実践,④「粒子」で考える体系的物質学習>について,これまでの2年間の研究実績を報告し合い,8月の日本理科教育学会全国大会および日本科学教育学会年会で報告する内容を検討した。①の内容として提案されていた中学1年の「溶解」と「浮力」を結ぶ教材の実験結果が報告された。研究会からはこれを含め8件報告することとし,連名報告者間でインターネットを通して内容を深めた。 2016年1月末に,本科研費研究の成果を岩手県内の教育に還元するため,昨年に引き続いて公開シンポジウム「科学的思考力を育成する理科教育とは?」を開催した。招待講演1件の他,本研究会から8件の研究報告を行った。 2.研究期間内の研究成果 2013年4月~2016年3月の研究期間内における研究成果をまとめると次のようになる。研究論文2報(査読あり1),学会報告22件(内2件はワークショップ)。これら24の論文・報告を上記4課題ごとに分類すると,①9件,②2件,③5件,④5件,その他3件であり,概ね本研究の課題「児童・生徒の思考力を育成する教科書とするために─探究活動・実験教材の視点から─」に沿った研究がなされたといえる。日本理科教育学会第63回全国大会(2013年)のワークショップで,本研究会が開発した2教材(金属に関する「ものの体積と温度」,T字管を用いた気体の定性分析)を実演した。また,岩手大学教育学部等との共催および岩手県教育委員会等の後援による2回の公開シンポジウムでは,本研究会から計14件の研究報告を行っている。主に岩手県内からそれぞれ約50名の参加者があり,地域における教育に貢献したといえる。
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