2015 Fiscal Year Annual Research Report
新しい原子・分子模型教材で拓く理科エネルギー環境教育の推進
Project/Area Number |
25350194
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Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
藤井 豊 福井大学, 医学部, 教授 (80211522)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 幸枝 福井大学, 医学部, 助教 (10197486)
淺原 雅浩 福井大学, 教育地域科学部, 教授 (70304201)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 非球体 / 結合角可変 / 分子模型教材 / 理科 / エネルギー / 生物多様性 / 環境 / ディンプルソケット |
Outline of Annual Research Achievements |
Ⅰ結合角可変型分子模型教材の開発:3Dプリンターを活用し、sp3混成軌道用結合角可変型原子球を開発してその精度の向上を図った。教材提示用の大型モデルとすることで、全体の精度を上げることができた。 Ⅱディンプル・ソケット方式非球体分子模型教材の開発:非球体として、sp混成軌道、sp2混成軌道およびsp3混成軌道の特徴を持つそれぞれ、円柱、三角柱および立方体を原子球に見立てた分子モデル教材を開発した。また、高分子モデルの製作用にタンパク質のペプチド結合部構造パーツおよび塩基対パーツを採用して、製作労力の軽減および構造強度の強化を図った。非球体を導入したことで混成軌道の特徴が捉え易くなり分子構造の深い理解を生徒学生にもたらした。また、パーツを使うことで短時間にタンパク質やDNAモデルの製作が可能となり、大学のみならず高校の化学および生物の授業に応用できる教材が完成した。さらに、これらの応用としては、数学教材としての立体の展開モデル教材の開発等がある。 Ⅲ生物多様性教育の実践:毎年アベサンショウウオネットワーク会議を開催し、国・自治体・NPO等との連携活動による地域の希少野生生物の保全活動の現状と展望について相互に情報交換しながら生物多様性里地里山学の推進を図った。特に、地域の環境保全を担う児童生徒や学生のフィールドワーク学修となるアベサンショウウオ春季幼生調査・冬季産卵調査および生息地保全整備活動を通して、次の世代の育成に努めた。また、日本海域における希少野生生物の保全に向けた新たな対策を提言した。具体的には、アベサンショウウオおよびイチモンジタナゴの環境DNA分析技術の確立が挙げられる。特にイチモンジタナゴは三方湖固有種としての確定診断を行う上で重要な研究であり、次世代の育成と共に継続的な研究が必要である。
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Research Products
(4 results)