2014 Fiscal Year Research-status Report
プログラミング初学者におけるプログラミング理解課程の研究
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25350214
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Research Institution | Osaka Electro-Communication University |
Principal Investigator |
兼宗 進 大阪電気通信大学, 工学部, 教授 (00377045)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 情報教育 / プログラミング教育 / 情報科学教育 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、初学者がプログラミングを理解する過程を解明し、その成果を中学・高校や大学で実証することを目的としている。 2年目である平成26年度では、前年度に得られた「(1)初学者のプログラミング理解過程の分析と理解モデルの構築」および「(2)教育用プログラミング言語におけるプログラム理解に関する工夫の分析」をもとに、「(3)中学校・高等学校の新学習指導要領の内容との対応分析および授業での評価実験」および「(4)得られた知見のC言語など汎用プログラミング言語教育への適用」を検証し、授業で効果的に活用するための授業案等を公開した。 まず、学習指導要領と教科書を分析することで、初等中等教育で必要となるプログラミング学習の学習要素を明らかにした。続いて、教育用プログラミング言語との対応を比較することで、言語に求められる機能を明らかにする分析を行っている。対象となる教科は、中学校「技術・家庭」における「計測・制御」と、高等学校普通教科「情報」の科目「情報の科学」における「問題の解決と処理手順の自動化」の単元である。その成果として、教育用言語である「ドリトル」を拡張し、Artec社の計測制御教材との対応機能を公開した。 また、体験的な学習を通して情報科学を理解させる「コンピュータサイエンスアンプラグド学習法(以下、CSアンプラグド)」を取り入れる形で授業を設計した。分析した内容から構築したツールと授業案を実際の授業で利用することで、その効果の検証を行っている。また、高等教育などで必要となる汎用言語の学習要素の依存関係と望ましい学習順序を大学の授業テキストなどから分析を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究により得られた知見をもとに、プログラミング言語の改良を行うことができた。
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Strategy for Future Research Activity |
現在のところ順調に研究を進められていることから、今後は平成26年度の成果を継続し、引き続き平成27年度の実施計画を推進する。平成27年度は最終年度のため、研究全体の成果をまとめたい。
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Causes of Carryover |
ニュージーランドへの研究出張を前年度末に行うことができ、その後も電子メール等を利用して研究を進めることができ、当該年度の出張を不要にできたため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
得られた成果を各地の学校で実証的に検証するため、説明資料の作成と印刷、実験用コンピュータやタブレット端末の用意、打合せや実施のための旅費などが必要になる予定である。また、研究成果の報告を積極的に行っていく。
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Research Products
(6 results)