2014 Fiscal Year Research-status Report
体験・分析・表現の3段学習成長プロセスによる主体的思考力を涵養する早期技術者教育
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25350217
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Research Institution | Tokyo National College of Technology |
Principal Investigator |
小坂 敏文 東京工業高等専門学校, その他部局等, 教授 (60153524)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木村 知彦 小山工業高等専門学校, その他部局等, 准教授 (00446238)
城石 英伸 東京工業高等専門学校, その他部局等, 准教授 (30413751)
一戸 隆久 東京工業高等専門学校, その他部局等, 准教授 (40290720)
西村 亮 東京工業高等専門学校, その他部局等, 助教 (80259829)
大塚 友彦 東京工業高等専門学校, その他部局等, 教授 (80262278)
清水 昭博 東京工業高等専門学校, その他部局等, 准教授 (90149914)
新國 広幸 東京工業高等専門学校, その他部局等, 講師 (90547829)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 早期技術者教育 / 自分で考える体験 / 学習モチベーションの向上 |
Outline of Annual Research Achievements |
科学技術分野の体験が減少する環境で育った15歳学生を対象に早期技術者教育を実現するため広範囲の好奇心を引出し,自分で考える場面を多く設定した教育方法を提案・実施することを目的とした。 具体的には1.科目ガイダンスにて,複数分野の実験演習を行う科目の意義を説明し,学生たちのモチベーションを形成する。そして,実験実習当日の最後に「本日のまとめ」と称してその日の重点を挙げさせまた理由も書くようにする。このことを実験実習前に提示し,受け身でなく主体的な取り組みにさせた。2.年度末に,「課題のまとめ提出」に取り組み,ミニプレゼンテーションの試行を行う。「課題のまとめ提出」が開始されたところで。学生のアンケートデータ収集を行なった。3.技術者像,教育内容,課題内容について今年度は担当教員・技術職員間で意見交換を行なった。4.次年度に向け,対象物の性質を捉え,操作方法を工夫し,目的を達成する新規教材の作成を目指した。5.本年度の取り組みの結果を外部に公開し履歴を残した。 アンケートが実施され,実験演習の直後にその日の重点をまとめる作業があることを念頭に取り組む形式がモチベーションを高めていると学生たちが感じているという結果が得られた。アンケート結果では行っている演習・実験が自分の知識が広がったと感じている学生が多いことも分かった。また,最終発表の準備・プレゼンテーションの過程ももう一度実験実習を振り返ることができ,また人にわかるように話す経験は低学年での良い刺激になった。また教員グループ側も,学生たちの反応を見て,自分たちが重点だと思っていることと学生たちのそれとが食い違っており,重点を伝えるための工夫と,新しいテーマの模索・実施方法への工夫の足がかりが得られた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初予定に掲げていた次の5点を達成した。1.科目ガイダンスにて,複数分野の実験演習を行う科目の意義を説明し,学生たちのモチベーションを形成した。そして,実験実習当日の最後に「本日のまとめ」と称してその日の重点を挙げさせまた理由も書くようにした。このことを実験実習前に提示し,受け身でなく主体的な取り組みにさせた。2.年度末に,「課題のまとめ提出」に取り組み,ミニプレゼンテーションの試行を行なった。「課題のまとめ提出」が開始されたところで。学生のアンケートデータ収集を行なった。3.技術者像,教育内容,課題内容について今年度は担当教員・技術職員間で意見交換を行なった。4.次年度に向け,対象物の性質を捉え,操作方法を工夫し,目的を達成する新規教材の作成を目指した。5.本年度の取り組みの結果を外部へ発表論文として公開した。簡単なアンケートにより,これらの活動が学生たちに評価され,よい循環を生んでいる。 なお,成果として,日本工学教育協会第62回年次大会にて2件,平成26年度全国高専教育フォーラムにて3件,2014年電気化学会秋季大会にて1件,電気化学会第81回大会にて1件が発表公開された。
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Strategy for Future Research Activity |
1.科目ガイダンスにて,科目の意義を説明し,学生たちのモチベーションを形成する。そして,実験実習当日の最後に「本日のまとめ」と称してその日の重点を挙げさせまた理由も書くようにする。ただし,演習内容の重点と,演習の進め方の注意・安全点検の重点に分けて上げさせるようにした。このことを実験実習前に提示し,受け身でなく主体的な取り組みにさせる。このような方法につての取り組み方アンケートにて効果を検証する。作成,年間スケジュールの作成を行う。(1つの教材は40名の学生を想定) 2.年度末に,「課題のまとめ提出」に取り組み,ミニプレゼンテーションの試行を行う。「課題のまとめ提出」が開始されたところで。学生のアンケートデータ収集を行う。(科目意義の理解,取り組み姿勢,課題内容定着状況を含む)PDCAサイクルとして,内容の吟味更新を行う。 3.技術者像,教育内容,課題内容について技術懇談会との意見交換を行う。また,卒業生技術者講演を実施し,学生たちの将来の姿を実感させる。 4.前年度から用意されてきた,対象物の性質を捉え,操作方法を工夫し,目的を達成する新規教材を導入する。 5.前年度も結果を工学教育系学会にて公表する。また,本年度の取り組みの結果を論文として公開し履歴を残す。
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Causes of Carryover |
1学年200名を対象にした新しい形での早期技術者教育として,5テーマ同時開催オムニバス形式の総合的なものづくり実験演習科目を実施している。そのため予想以上に,新規課題のための消耗品代金がかさんでいるので,別な仕様で対応できるところは別な仕様とし,節約できるところは節約し,次年度の消耗品代金に充てることにした。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
1学年200名を対象にした新しい形での早期技術者教育として,5テーマ同時開催オムニバス形式の総合的なものづくり実験演習科目を実施している。今年度も同じ形式で実視している。1テーマあたり10千円程度の消耗品代金加算であり,有効利用できる。
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Research Products
(6 results)