2013 Fiscal Year Research-status Report
教員養成大学における海岸漂着物を用いた環境教育と自然体験
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25350224
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Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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| Research Institution | Hokkaido University of Education |
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Principal Investigator |
鈴木 明彦 北海道教育大学, 教育学部, 教授 (20235930)
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| Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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| Keywords | 海岸漂着物 / 環境教育 / 自然体験 |
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| Research Abstract |
平成２５年度は、中央北海道余市町浜中海岸を定点として、毎月１回海岸漂着物の調査や採集を行った。継続的な調査研究の結果、トリガイ、サクラガイ、レイシガイなどの暖流系貝類の打ち上げを記録した。また、北海道の日本海側では２年ぶりにアオイガイの大量漂着の状況を調査・確認した。これらの暖流系生物の著しい出現は、海面水温の顕著な上昇と相関していた。一方、日本海沿岸の対馬暖流域における野外調査では、北海道天売島・焼尻島及び長崎県対馬・壱岐の海岸で、貝類を中心とする漂着物の調査や採集を試みた。これらの離島での調査は対馬暖流域での貝類の漂着物多様性を見積もるための貴重なデータと考えられる。
一連の研究成果は学会で発表し、順次学会誌に公表した。特に漂着物学会誌で発表した余市湾沿岸におけるアオイガイの大量漂着は、海水温上昇を示唆する地球温暖化の一例として注目された。また、2008年より継続して行ってきた苫小牧ふるさと海岸の漂着ゴミについて、５年分のデータをまとめて公開した。一方アウトリーチでは、従来作成のリーフレットを漂着物教材として使用し、学生の野外調査指導や教員の免許状更新講習の資料として活用した。その際リーフレットの内容に関するアンケートを実施し、今後の参考資料とした。さらに北海道の海岸漂着物から代表的なものを選択し、簡潔な解説をつけて、カラー印刷による30頁立てのハンドブック（「北海道ビーチコーマーズガイド」）を500部作成した。このハンドブックは新聞や各種HP、ブログ等で紹介され、希望者に配布した。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
一連の研究成果は学会で公表し、順次学会誌に公表した。特に漂着物学会誌で発表した余市湾沿岸におけるアオイガイの大量漂着は、海水温上昇を示唆する地球温暖化の一例として注目された。2008年度より継続して行ってきた苫小牧ふるさと海岸の漂着ゴミについて、５年分のデータをまとめて公開した。また、北海道の漂着物から代表的なものを選択し、簡潔な解説をつけて、カラー印刷による30頁立てのハンドブック（「北海道ビーチコーマーズガイド」）を500部作成した。このハンドブックは新聞や各種HP、ブログ等で紹介され、希望者に配布した。
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| Strategy for Future Research Activity |
平成２６年度は以下の３点について、調査研究、野外実践および授業実践を行なう。
（１）日本海側の望来海岸を定点として設定し、毎月の試料採集を行い、長期的な検討対象の基礎データとする。また、北海道の日本海側の離島（天売・焼尻島）の海岸漂着物を指標として取り上げ、漂着物の多様性とそれをとりまく海洋環境との関連を考察する。なお、調査研究においては国内旅費（天売・焼尻島）を使用する。
（２）大学で開講される「大学入門ゼミナール」、「環境科学実習」、「地学野外巡検」等の授業で海岸漂着物を取り上げ、漂着物を活用した体験型の環境教育を実施する。また、野外実習で使用した環境教育支援教材の「北海道ビーチコーマーズガイド」に関するアンケート調査を行なう。
（３）学生とともに小・中学校における模擬授業や出前授業を試みる。また、模擬授業等でも環境教育支援教材の「北海道ビーチコーマーズガイド」に関するアンケート調査を行なう。さらに総合的な取りまとめでは、従来の研究成果を総括し、日本海側の海岸漂着物の情報を収めた「漂着物Web図鑑」の基礎データを整理する。これらに関わる費用を計上した。
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| Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
消耗品代の残金（5240円）が発生した。
消耗品代として使用する。
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