2015 Fiscal Year Annual Research Report
異なる時代や地域の資料とシミュレーションを複合させた国際河川環境教育
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25350238
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Research Institution | Tokyo Gakugei University |
Principal Investigator |
真山 茂樹 東京学芸大学, 教育学部, 教授 (40199914)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加藤 和弘 放送大学, 教養学部, 教授 (60242161)
大森 宏 東京大学, 農学生命科学研究科, 助教 (10282691)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 河川環境教育 / 生物教育 / 底生無脊椎動物 / 珪藻 / シミュレーション / ビデオ / 国際研究者交流 / 国際情報交換 |
Outline of Annual Research Achievements |
学習者が河川環境の変化を主体的に学習し、科学的根拠を持って今後の見通しができ、さらに自らの実生活や国際社会に対する思考力が高まるグローバルな教育の実現を目標とした。このため、以下の教材を作成した:①世界各国の強く汚染された河川の写真データベース、②現在のインドの強汚濁河川の状況を示すビデオ、③水質汚濁状況に依存して変化する水中マクロ生物をバーチャルに探索するウェブベースゲームソフトウェア、④ウェブベースのシミュレーションソフトウエア"SimRiver"の複数河川の結果が比較ができる改良版、⑤人間活動による河川の水質と、マクロ動物、ミクロの珪藻の関係をシームレスに理解させる③をリンクさせたウェブワークシート、⑥インターフェイスとなるホームページおよびビデオに6言語を追加(この結果、従来のものと合わせ25言語での使用が可能となった)。 これらの教材を用いて中学校、高等学校、大学、および教員研修での教授法を考案し実施し、授業前後での河川環境に対する意識の変化を測定した。また、韓国、タイ、フィリピン、インドの中学校および大学でも授業を実践し、質問紙による調査を行った。 中学校では生徒自身が河川の流れる町作りを仮想し、どのような環境の町にするかを考えた。高等学校では過去の多摩川と、現在の多摩川の水質環境をシミュレートすると共に、実際の珪藻プレパラート標本と組み合わせて実際に生じた変化と比較を行い環境を考えた。大学および教員研修では河川周辺の土地利用、流域人口、下水処理場の有無と水質および河川生物の関係を理解することを目的とさせ、自由にシミュレートさせた。 事前・事後調査を比較分析した結果、学習後は明らかに環境意識が高揚し、科学的データに基づく社会提案、行動提案ができるようになり、また、国際協力の意識も高揚することが判明した。
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Research Products
(15 results)