2013 Fiscal Year Research-status Report
医療系コミュニケーション学習における多様で深い気づきを促すICTシステム
Project/Area Number |
25350278
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
中島 平 東北大学, 教育情報学研究部, 准教授 (30312614)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | コミュニケーション教育 / 医学教育 / 教育工学 / OSCE / PF-NOTE / 即時フィードバック / 模擬患者 / 医療面接 |
Research Abstract |
平成25年度の研究成果として、論文誌1件、国際会議発表1件、国内会議発表1件、紀要2件があった。そのうち国際会議発表では、昨年度に引き続き、Outstanding Poster Awardを受賞した。主要な研究成果の具体的な内容としては以下が挙げられる。 ・医学部OSCE(客観的臨床能力試験)のための標準模擬患者の育成を目的として、開発したシステム、すなわちPF-NOTEと、手書きパッドを組み込んだシステムを実際に適用し、認知段階のトレーニングと、スキル段階のトレーニングを続けて行なうことで、文脈の中で質問に対して同一の回答をする能力が効果的に育成されるという成果を発表した。・PF-NOTEの入力デバイスとしてiPadを用いることで、観察時に観察者が動き回ることが可能になり、また観察で気づいたことを異なる視点ごとにまとめたり、より詳細な記述が可能になった。・本研究で開発したシステムは、医学教育のみならず、一般的なコミュニケーション教育にも活用できる。具体的には、子育て支援の応用、教職を目指す学生のための模擬授業振り返りなどへの応用を示した。 これらの成果から導き出される本研究の意義を述べる。最も重要な成果としては、これまで開発してきたシステムが果たす役割が明らかになった点である。すなわち、これまでの教育工学研究によって開発されたシステムの多くは、道具として使用者が使い続けることを前提として開発されているが、本システムは、使用者自身の認知能力を向上させることが目的であり、そのためには認知能力が向上した際には、本システムは捨て去られるべきものであるということである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
事前計画が、適切であったと共に、研究上で特にトラブルも発生しなかったため。
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Strategy for Future Research Activity |
誰にでも使えるようなシンプルなインターフェースを装備させ、幅広く使用することで、信頼度の高い評価を行ないたい。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
納期が予想よりも長くなり、当該年度に納入不可能だったため。 新年度当初に、当該物品を発注する。
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