2014 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
25350288
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
國近 秀信 九州工業大学, 大学院情報工学研究院, 准教授 (70284594)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 学習支援システム / 英語学習 / ライティング / 英作文 / エッセイ / 論理展開 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,説得力のある論理構成で英語エッセイを記述するための支援システムを実現することである.本年度は,論理展開提案法および論理展開作成支援法の確立を行った.
1.論理展開提案法の確立 学習者は,アイデアを整理した後で,一つのパラグラフとして記述するアイデアを選択し,記述順序を決定する.続いて,一つのエッセイとして記述するパラグラフを選択し,記述順序を決定する.その際学習者は,さまざまな視点からアウトラインを作成し,比較・検討することが望ましい.この作業を困難に感じる学習者に対し,システムがエッセイ・アウトラインを提案するための手法を確立した.具体的には,まず,学習者が整理したアイデアを用いて,記述可能なパラグラフを同定する.その際,パラグラフを構成するアイデアに設定された重要度を合計し,各パラグラフの点数とする.次に,一つのエッセイ展開スキーマに,先に同定したパラグラフを当てはめることにより,いくつかのエッセイ・アウトラインを作成する.この時,当てはめたパラグラフの点数を合計し,エッセイ・アウトラインの点数とする.その後,最高点のアウトラインを学習者へ提示する.これを各エッセイ展開スキーマについて繰り返す. 2.論理展開作成支援法の確立 学習者自身がエッセイの視点を設定し,エッセイ・アウトラインを作成することができる場合の支援法を確立した.具体的には,システムは学習者が選択した視点に対応するエッセイ展開スキーマをエッセイ・アウトラインの雛形として学習者へ提示する.また,そのエッセイ・アウトラインの雛形を自由に編集できるようエッセイ・アウトラインエディタを実現した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
交付申請書に記載した本年度の予定は,論理展開提案法および論理展開作成支援法の確立である.論理展開提案法の確立については,予定通り研究を遂行することができた.本機能の実現については,若干の調整が必要であるものの主要部は完成している.論理展開作成支援法の確立については,雛形提示機能およびエディタを実現した.エッセイ・アウトラインの診断機能の実現には至っていないが,先行研究での実績があるため見通しは立っている.以上の理由により,「おおむね順調に進展している」と判断した.
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Strategy for Future Research Activity |
・これまで同様に,研究協力者として大学生・大学院生を配置する.もし大きな遅れが生じた場合は,研究協力者の人数を増やす予定である.また,一時的にマンパワーが必要になった場合は,謝金等を利用し人手を確保する. ・実現した機能については,適宜,評価および改良をおこない,実用的なシステムの実現を目指す.
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