2013 Fiscal Year Research-status Report
映像表現を学ぶカジュアル・ビデオワークショップの研究
Project/Area Number |
25350317
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
西岡 貞一 筑波大学, 図書館情報メディア系, 教授 (60436285)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 映像表現 / 映像文法 / メディア教育 / ワークショップ / 中学生 / ビデオ制作ワークショップ / 教科書 |
Research Abstract |
映像制作の非専門家が、映像により日常を記録し情報発信を行うための映像表現技術を学ぶための短期型ワークショップの学習項目を選定した。選定にあたっては各地で開催されている長期型映像ワークショップ・プログラムの学習項目の分析を行った。また、映像学習用書籍について、映像論、技法書、初心者向け解説書70点を対象に分類整理し、学習項目の出現頻度別分析等を行った。それらの結果を基に映像表現を学ぶための簡易テキストを作成した。これと平行して映像表現を学ぶための学習プログラムを試作し、述べ10回のワークショップの実践を通じて学習プログラムにおける重要項目の選定を行った。述べ60人の実験協力者に対してアンケート調査やインタビューを行い、学習プログラムの洗練化をはかった。今年度は初学者向け学習項目の選定と、述べ8~20時間程度の実施時間を前提とした学習プログラムの設計を行うことができた。1回2時間程度のプログラムを4回行う他に、各自が撮影や編集を行う時間を向けることで映像制作の体験性を向上させるプログラムを開発した。各自が撮影を自習するための簡易テキストを試作し、その有効性を検証した。学習プログラムの有効性評価の手法として、アンケート法(満足度や理解度調査)、参加者に対するインタビュー、各自が制作した映像作品に対する第三者による評価等を試み実験手法を検討した。 一連の実験を通じて、実験協力者の映像制作経験が評価結果のバイアスとなることを認識した。学習効果の評価精度向上には、初学者・未経験者を実験協力とすることが重要である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ワークショップの体験性・参加性を高めるため、講義形式により学習可能な項目や優先度の低い学習項目について、ワークショップ・プログラムからの分離を行った。4人から6人程度の実験協力者を対象とした映像制作ワークショップの試行を10回実施し、その評価を通じてプログラムの開発を行った。 用語、理論等の講義系学習項目を自習するための事前学習用教材のプロトタイプの試作を行った。 本研究推進に向けた学習効果の評価手法の検討を行い、評価における課題抽出を行った。
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Strategy for Future Research Activity |
選定した学習項目、簡易テキストを基に映像表現学習用デジタル教材の試作を行う。 映像表現を学習するための、資料映像を制作する。そのために各種の映像教材の分析と、試作・評価を行う。 4回程度のワークショップを開催し、映像表現学習用デジタル教材の課題抽出を行う。 これまで得られた成果を基に、映像学習プログラムの評価手法を確立する。評価手法の確立を目標に教材や学習プログラム評価手法に関する調査研究を行う。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
学習プログラムの評価実験のための実験協力者への謝金支払が予定額を下回ったため。 学習効果測定のための、実験協力を依頼するための謝金として活用する。 映像表現学習用デジタル教材開発のための資料収集費として活用する。
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