2015 Fiscal Year Annual Research Report
HEALPix法を用いた全天画像の有効利用に向けた基礎技術の確立
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25350330
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Research Institution | Wakayama University |
Principal Investigator |
小澤 友彦 和歌山大学, 宇宙教育研究所, 客員准教授 (00423252)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
尾久土 正己 和歌山大学, 観光学部, 教授 (90362855)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 天文 / 全天画像 / HEALPix / 星検出 / 晴天域検索 / データベース / 教材開発 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の最終目的である日時・座標による晴天域画像の検索を達成した。概略は、位置校正済み画像に対し星表を用いて星検出を行った。HEALPix法により分割された天域内において星が検出できたかどうかで晴天の判定とした。この天域毎の晴天情報をデータベーステーブルに登録し検索することで晴天域の選択的な検索を達成した。 使用した画像は、2015年7月5日から2016年3月22日までの夜間、毎時0分に取得された748枚を対象とした。ここで画像を制限した理由は、天候等さまざまな条件を網羅しながら、試行のための再処理に十分な時間を確保するため画像を間引くためである。試行後においては、実際の撮影頻度(毎分1枚)を十分上回る処理速度を達成している(1画像当りおよそ3秒の実行速度)。星検出にはSAO-J2000星表を採用し、6.0等級以上で且つ星と星の距離が2度以上離れたものを選択して用いた。HEALPix法による空間分割は赤道座標系に則り、全球の分割数が48(Nside=2)、192(Nside=4)、768(Nside=8)の3種類にて行った。結果は、画像毎、天域(HEALPixインデックス)毎に晴・曇の情報を登録し、地平下の領域はNULLとして登録した。なお、星検出から分割された天域ごとの晴天判定ならびにデータベーステーブルへの登録はパイプライン処理として実行される。 このデータベーステーブルに対して検索を行う。調べたい星の座標(赤経赤緯)をHEALPixインデックスに変換し、該当するインデックス(天域)を検索した。検索速度は、ランダムに発生させた座標を検索する試行を100回繰り返しても5秒ほどと実用上十分な速度で実現された。 なお今回用いた方法では、検出に使用した星の密度が低く、768(Nside=8)では1天域(インデックス)内に星が1つも存在しない天域があり、使用する星の選定方法を再検討が必要であることがわかった。
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[Presentation] 全天モニタ画像の位置較正2016
Author(s)
小澤友彦, SMOKA グループ
Organizer
日本天文学会2016年春季年会
Place of Presentation
首都大学東京 南大沢キャンパス
Year and Date
2016-03-14 – 2016-03-17
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