2014 Fiscal Year Research-status Report
Web新聞記事の検索・読解・調べ学習支援を有した小学生のためのNIE支援システム
Project/Area Number |
25350335
|
Research Institution | Kagawa University |
Principal Investigator |
安藤 一秋 香川大学, 工学部, 准教授 (60325321)
|
Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
|
Keywords | 情報システム / NIE / 小学生 / ニュース / 検索支援 / 読解支援 / 調べ学習支援 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,Web上に存在する膨大なニュース記事群から小学校高学年の児童が授業内容や興味に基づいて自由に記事を探したり,読んだり,調べたりできるNIE支援システムを構築するため,基盤技術の実装とそれを利用した支援システムの開発を目的としている.本支援システムは,記事選択・検索・推薦機能,読解支援機能,調べ学習支援機能を有している. H26年度は,記事選択・検索・推薦機能として,複数の新聞社サイトで掲載されている記事ランキング,SNSで注目されているニュース記事,子供向けポータルサイトから収集した検索クエリログを活用し,児童が興味をもつ可能性のあるニュース記事のランキング生成手法を提案した.また,ニュースを視覚的に選択させる機能として,ニュース記事から位置情報を抽出し,GoogleMap上に配置し,場所情報+カテゴリや時間などで絞込みつつ,エリアごとに記事選択・閲覧できるインタフェースを開発した. 読解支援機能としては,子供向け言い換え知識の量的問題を改善することを目的に,Web上に存在する子供向けページを自動収集するエンジンの検討・実装を進めた.今後は,エンジンを改良するとともに,大量に収集した子供向けページから言い換え知識を抽出する手法について検討を進める.また,ニュース記事の漫画化についても検討を始めた. 調べ学習支援としては,GoogleMapを活用した記事選択・閲覧インタフェース上に,ニュース記事に関連する情報を提示する仕組みについて検討を進めた.この機能により,ニュースの内容理解と調べ学習の素材を提供する.今後は,必要な情報の選別と実装方法の検討を進める. 最終年度であるH27年度は,システム開発と評価を中心に推進する.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
記事選択・検索・推薦機能としては,子供が興味をもつ可能性があるニュース記事のランキングアルゴリズムとGoogleMapを利用したニュース記事の選択・閲覧インタフェースの実装があるレベルまで実現できたため,おおむね順調に進展している. 読解支援機能としては,ニュース記事を子供向けに言い換える技術の提案を最終目標としているが,現在は,子供向け言い換え知識を抽出するための情報源の構築段階までしか終了していない.その理由としては,子供向けページであるか否かの判定処理の考案に時間を要してしまった.H27年度は,大量に収集した子供向けページから言い換え知識を抽出する手法について検討を進める予定である. 調べ学習支援としては,学習素材の提示について検討を進めた.具他的には,GoogleMapを利用したニュース記事の選択・閲覧インタフェース上に,ニュース記事に関連する情報を提示する仕組みについて検討した.これもおおむね予定通りの進展である. 読解支援についてのみやや遅れているが,全体的にはおおむね順調に進展していると考える.
|
Strategy for Future Research Activity |
記事選択・検索・推薦機能として,まず推薦機能は,教科書や教師から得られるNIE学習知識を活用することで,NIEに適したランキングへ向上させる.また,GoogleMapを利用したニュース記事の選択・閲覧インタフェースについては,位置情報の抽出については精度を向上させるとともに新機能の実装を進める. 読解支援機能としては,子供向け言い換え知識を獲得するために,Web上から子供向けページの大規模収集とその情報源から言い換え知識を抽出する手法と言い換え手法の検討・実装を進める.また,ニュース記事の漫画化についても検討を進める. 調べ学習支援としては,GoogleMapを利用したニュース記事の選択・閲覧インタフェース上に,ニュース記事に関連する情報を提示するための実装を進める. そして,H27年度は最終年度となるため,各支援機能を有するシステムを構築し,評価を行う予定である.
|
Causes of Carryover |
H27年6月に香川県で国際会議(SNPD2015)が開催されることを知り,論文を投稿し,採択された.しかし,H27年度の国際会議分として当初計上していた予算では不足することが予想されるため,H26年度分の予算の一部を繰越することとした.
|
Expenditure Plan for Carryover Budget |
H26年度の繰越額は,H27年度6月に予定している国際会議の参加費に充当する.
|
Research Products
(8 results)