2013 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
25350349
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Surugadai University |
Principal Investigator |
塚本 美恵子 駿河台大学, 人文社会・教育科学系, 教授 (10275927)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 子ども / 映像理解 / 視聴調査 / 文化の影響 / 発達段階 / 日米 / ブラジル / 比較研究 |
Research Abstract |
これまでの日米の子どもたちを対象にした視聴調査の結果からは、子どもの映像メディアの理解プロセスに文化の影響がみられること、また発達段階によって違いがみられることが明らかになった。そこで今回の研究では、a.従来小学校4・5年としていた視聴調査の対象を低学年まで広げて年齢による発達段階の違いを明らかにするとともに、b.国内の多様な文化背景をもつ子ども達を対象に視聴調査を行うこと、c.国内の多様な文化背景を持った子ども達と比較対象をするために海外でも視聴調査を実施する計画を立てた。 平成25年度は、①8月に岐阜県にある日系ブラジル人学校4・5年生を中心に視聴調査を実施し、②2014年2月にはアメリカ・カリフォルニア州の日米バイリンガルプログラム実施校で幼稚園から5年生までの児童を対象に視聴調査を実施、③2014年3月には静岡でブラジル・ペルー人教育を行っている学校で視聴調査を実施、④2014年3月には、ブラジルで日本語教育を行っている4校で視聴調査を実施することができた。 現在、本年度に実施した視聴調査のデータ(アンケートの回答、視聴記録映像)を分析中で、今後は順次、学会や論文として発表していく予定である。本年度の調査で初めて行ったアメリカの低学年を対象とした調査では、特に問題もなく実施できたことから、今後は低学年も対象にした縦断的な調査を広く実施していく予定である。 本年度は、来年に予定していた海外での視聴調査をブラジルで実施することができた。ブラジルでの調査は初めてであったが、今回を予備調査と位置付けて、次年度以降の視聴調査に生かしていく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
実際に視聴調査を行ってデータを集めながら分析を行う本研究では、調査協力者を探すのが一番の課題でもあり難しい点であるが、今回は国内のブラジル人学校の教員の尽力で、ブラジル本国でも予備調査を3月に実施することができたことは特筆すべき点である。調査協力者のご尽力に心より感謝申し上げる次第である。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究課題の今後については、特に研究計画の変更は考えていない。ただ今回、ブラジル人学校に加えてペルーの子どもたちについて国内で視聴調査が実施できたことから、26年度は南米系の子どもたちに焦点を当てた視聴調査をすすめていくのが妥当ではないかと考えている。27年度は当初計画通り、その他の文化背景を持った児童をも視野にいれた視聴調査を実施していきたい。
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