2015 Fiscal Year Annual Research Report
コンピュータ利用試験におけるバイオメトリクスを用いた不正行為検出
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25350355
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Research Institution | Seikei University |
Principal Investigator |
小方 博之 成蹊大学, 理工学部, 教授 (20349161)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 聡 成蹊大学, 理工学部, 助教 (70516377) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 不正行為防止 / バイオメトリクス / サウンドマスキング / オンライン試験 / 本人認証 / タブレット / マルチタッチジェスチャ / 自宅受験 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成27年度には(1)「カメラを利用したタブレット端末におけるタッチジェスチャからの本人認証可能性の確認」、(2)「タップ操作において強いなりすましが行われた場合の本人認証精度評価」、(3)「サウンドマスキングを利用した不正行為防止法の開発」に関する研究を実施した。 (1)前年度に引き続き、タブレット型試験端末を利用したオンライン試験において、替え玉を防止する目的で、カメラを用いて、受験者のタッチジェスチャから本人認証可能か検証を行った。前年度のフリック操作に関する実験に問題があったために、対策を施して実験をやり直した。また、前年度まではカメラを側面に配置していたが、利き手に応じて配置を変えないで済む上方からの撮影で認証性能に差が生じるか、新たに確認を行った。34人の被験者の協力を得て実験を行った。その結果、いずれの条件においても97%程度の正解率を得ることができ、カメラを上方に据えても、遜色なく本人認証できることが確認できた。 (2)前年度に引き続き、替え玉が積極的に対策してきた場合を想定し、タップ操作における本人認証精度を評価した。本年度は替え玉役の被験者の練習を効率的に補助する装置を作成し、より強いなりすましを行えるように工夫した。正規受験者3人のデータを用意し、被験者50人を替え玉役として実験を行った。現在、結果の分析を進めている。 (3)聴覚利用型不正行為を防止するために、サウンドマスキングを利用した場合の、受験生への影響の有無を調査した。課題として計算課題と記憶課題の2種類を用意し、課題遂行中に、無音を含む様々な音圧レベルのマスキング音をイヤホンで被験者に聞かせる実験を行った。48人の被験者に対して実験を行ったが、いずれの課題においても被験者への影響が見られず、サウンドマスキングによる聴覚利用型不正行為の防止が可能であるとの知見が得られた。
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Research Products
(5 results)