2014 Fiscal Year Research-status Report
クラウド型電子書籍統合学習システムによる情報ネットワーク教育の質の向上
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25350372
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Research Institution | Ishikawa National College of Technology |
Principal Investigator |
長岡 健一 石川工業高等専門学校, その他部局等, 准教授 (60249779)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | ネットワーク / シミュレーション / NS2 / クラウド / 電子書籍 / 教育工学 / Webアプリケーション |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,情報通信ネットワークの研究や教育ツールとして使用できる代表的なネットワークシミュレータであるNS2(Network Simulator version.2)をWebブラウザ上でネットワーク初学者でも簡単に利用を可能とするWebアプリケーションを開発し,それを電子書籍などに組み込み,情報通信ネットワーク工学教育に活用することで,この分野における教育の質の向上を目指すことを目的としている. 今年度は前年度までに開発したWebアプリケーションを利用して,システムを電子書籍に組み込むためのシステム改善と基本的なユーザビリティの検証を行った.電子書籍として活用するには,PCのみならずタブレット端末等の携帯情報端末での良好なユーザビリティが必要となるが,従来までのシステムにおいては,そのような環境での機能が一部不十分であったため,これら機能の改善を行った.また,ネットワーク初学者には,システム利用の基本的なチュートリアルが必要であるため,これの開発も行った. 今年度開発したシステムをチュートリアルとともにPCおよび携帯情報端末上でユーザに使用してもらい,ユーザビリティ評価を行ったところ,我々が学習者として想定をしている高専高学年の学生において,システムの利活用についておおむね好評価を得た,特に前年度までのシステムにおいてユーザアンケートから明らかになっていた問題点について大幅に改善されたことがわかった. ところで,これまでの開発している情報通信ネットワーク教育用電子書籍は現在は試験的なコンテンツにとどまっているため,次年度からはこれを拡充すること,また,近年注目されているウェアラブル端末での通知機能の検討などを行っていく予定である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
携帯情報端末での利用を想定したWebアプリケーションの開発は今年度のシステム改善とユーザビリティ評価を行うことでほぼ達成できており,おおむね予定した進捗状態となっている. シミュレーション機能を組み込んだ電子書籍教材のコンテンツ拡充はやや遅れているが,これの開発には多くの時間は要しないと考えており,大きな問題とはならない.特にこれまでに進捗の障害となる問題も発生しておらず,おおむね順調な進展といえる.
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Strategy for Future Research Activity |
情報通信ネットワーク工学教育に利用可能な,前年度までに開発したWebアプリケーションを組み込んだ電子書籍教材のコンテンツ拡充を当面の研究課題とする. また,近年注目されているウェアラブル端末を活用し,システムからの通知機能などを実装するなど,さらに教育の質向上に効果的なWebアプリケーションとする予定である. さらに,開発した電子書籍教材を実際の教育現場で試用し,その効果や問題点などを明らかにする.
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Causes of Carryover |
予定していた物品購入費等が購入時点で販売価格が変化するなどしたため.
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度において少額の必要物品等の購入に充てる予定である.
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