2017 Fiscal Year Annual Research Report
Elucidation of the mechanism of volunteer participation and development of information system for volunteer acquisition
Project/Area Number |
25350440
|
Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
前田 恭伸 静岡大学, 工学部, 教授 (60270980)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
淺野 敏久 広島大学, 総合科学研究科, 教授 (00284125)
森 保文 国立研究開発法人国立環境研究所, 社会環境システム研究センター, 主席研究員 (30174387)
|
Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2018-03-31
|
Keywords | ボランティア / 情報システム / 環境活動 / NPO / ボランティア機会論 / Wordpress / SNS |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、環境ボランティアの参加のメカニズムとボランティアを受容する側のNPO、環境団体の受け入れ傾向を理解し、それら知見を活用してボランティア獲得のための情報システムを開発することであった。平成28年度までに以下のようなことが明らかになった。まず、従来型の環境団体ではボランティアの主たる層が50~60歳台であること、主たるICT活用はウェブサイトと電子メールでSNSの利用は少ないこと、ICTとともにチラシが有効な媒体として活用されていることがわかった。第二に、新たに環境活動に参加する若い世代もいるが、彼らは古い団体に入るのではなく新たな団体を作り、ICTを使って独自にコミュニケーションする傾向があることがわかった。第三に、ボランティア参加は費用便益感と関係がないことがわかった。第四に、これら調査を踏まえてボランティア獲得のための情報システム「ボラいち」を開発した。 平成29年度は、ボラいちの潜在的利用者となりうる団体に対して、ボランティア募集とICT利用の現状について、アンケート調査ならびにヒアリング調査を行った。埼玉県入間市の入間市市民活動センターを利用している91団体を対象として調査を行った。まずアンケート調査からは以下のようなことがわかった。第一に会員募集やボランティア募集で使われているのは、主に知り合いからの紹介などで、ICTは利用されてはいるが、主流ではなかった。第二にインターネット利用の目的を聞いたところ、自団体の紹介、活動やサービスの紹介、行事の案内に次いで会員・ボランティアの募集という回答が多かった。ヒアリング調査では、アンケートで回答した団体のうち6団体に調査を行った。その結果、ICTの利用に関しては団体によってかなり違いが見られたが、地域でボランティア希望者をプールして活動への参加を促すボランティアバンクの考えには肯定的な評価が多かった。
|
Remarks |
ボランティアの募集と参加のための情報システムである。NPO・市民団体は、ボランティアを募集したい活動について募集情報を登録できる。ボランティア活動への参加希望者はそれに応じて容易に参加申し込みをすることができる。基盤となっているのはコンテンツマネジメントシステムのWordpressであり、システムの保守性も高いものになっている。
|