2015 Fiscal Year Annual Research Report
多状態信頼性システムの構造関数の決定方法について研究
Project/Area Number |
25350441
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
大鑄 史男 名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (60116001)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中出 康一 名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (50207825)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 多状態信頼性システム / 半順序状態空間 / モジュール分解 / 確率的信頼性評価方法 / ネットワーク信頼性 / 複数部品の最適取り替え政策 / フラクタル的データ解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
多状態システムの一般的な確率的上・下界について,極小・極大状態ベクトルを用いたものとモジュール分解を用いたものを示した. 多状態システムの構造関数の実践的な決定方法について,システムの各状態ごとにFTAを適応することで可能であること,その際に問題になることの定式化と解を示した.また多状態システムと複数の二状態システムの組が相互に変換されることを示し,多状態と二状態との相互関係を明らかにした. 直・並列システムは信頼性理論に於いて基本的な構造であり,任意の二状態構造関数はこれらの基本的な構造関数に分解される.多状態システムに対する同様の分解とこれを用いた確率的な評価方法を示し,極小・極大状態ベクトルによる評価方法との関係について議論した.二状態ではこれら二つの方法は同値になるが,多状態では必ずしも同値ではないことが示されている. 二状態システムにおける部品の様々な重要度を多状態の場合に拡張定義し,特に構造重要度が複雑ネットワークに於ける媒介中心性と同様のものであることを示した.さらに,多状態システムのモデル自体が多層的なネットワークシステムのモデルになることが示唆されている. 多ユニットの取り替え問題に対して具体的な状況設定の中でマルコフ決定過程による議論を行い,最適政策の構造を明らかにした. 故障診断や予測に於いて重要な役割を果たす時系列データのフラクタル的な解析手法についてさらに理論的特性の解明を進めた.
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Research Products
(19 results)