2015 Fiscal Year Annual Research Report
スマート・レジリエントなロジスティックスの実現と向き合う最適化工学の展開
Project/Area Number |
25350442
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Research Institution | Toyohashi University of Technology |
Principal Investigator |
清水 良明 豊橋技術科学大学, 工学(系)研究科(研究院), 名誉教授 (10109085)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柳 在圭 金沢大学, 経済学経営学系, 教授 (20324494)
阪口 龍彦 豊橋技術科学大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (00403303)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | ロジスティックス / 巡回配送問題(VRP) / 多目的最適化 / 複数デポ同時配送・引取りVRP / ハイブリッドメタ解法 / サプライチェーンマネジメント |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は近年のロジスティックス最適化で関心の高い巡回配送問題(VRP)において、任意のユーザが問題ごとに必要な要素技術を選択して適用できるように方法論のフレームワーク化に取り組んだ。また工学的問題解決に有用であるにもかかわらず、従来、研究例の少ない課題を対象として方法論の展開をすすめた。具体的には複数デポのVRPでの同時配送・引き取り問題に対するハイブリッドメタ解法を上述のフレームワークに則して開発し、その有効性の検証を行った。さらにドローンや地理情報の取得技術の進展とともに、今後のVRPにおいて重要性が高まると予想される3次元輸送に対する解法も、これまでと同様にフレームワーク内の要素技術から構築し、その問題解決能力を評価しこれが高いことを検証した。 一方では、スマート・レジリエントなロジスティックスの実現に向けた取組との関係が深い多目的最適化とかかわり、グリーンロジスティックスの構築のための輸送手段の多様化と選択(マルチモーダル)および炭素税導入策の効果の検討を行った。また全体価値協創に向けた知のサイクルの形成を目指して、求解が極めて困難とされる範疇に属するこうした問題に対する多目的最適化の基礎的な関連技術の開発も行った。さらにスケジューリングやサプライチェーンにおける動的な管理手法と上述の計画・設計手法との連携を目指した経営工学的観点からの検討も行った。 以上の成果の実用化を今後さらに図ることで、イノベーションや新産業創生に向けて種々の産業と地域密着型の社会基盤の構築をスマート(費用や時間をかけず)に促進できるようになることが期待される。
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