2013 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
25350462
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
大野 高裕 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (70169027)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
臧 巍 早稲田大学, 理工学術院, 助手 (00728553)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 一対比較法 / ファジィモデル / 対数最小二乗法 / トランクィリティ / K-L情報量 / AHP / 看護師能力評価 |
Research Abstract |
今年度に実施した研究の成果は国内学会発表3件と国際会議での発表1件、計4件でした。それぞれの発表テーマは、①日本経営工学会は「人事評価における一対比較型対数最小二乗ファジィモデル」であり,②日本品質管理学会は「評価者相を持つ一対比較型対数最小二乗ファジィモデル」であり,③日本経営システム学会は「看護師の活性化に関するバタフライのカタストロフィー・モデル」であり,④Asian Conference of Management Science & Applications 2013での発表は「Logarithmic Least Square Fuzzy Model for Pairwise Comparison of Nurse Performance Evaluation」であります。 ①②④の研究は看護師の能力評価に焦点を当て、一対比較型対数最少二乗ファジィモデルを提案し、看護師を配置する際に看護師能力レベルによる看護師分類を可能にしています。また、能力評価を行う際に評価者の主観的バイアス(個人差)が存在することや、評価基準は等間隔尺度を用いることなどによって評価バイアスが生じてしまい、これを改善するために、ファジィモデルを用いてメンバーシップ値(評価尺度)を推定することが可能になるモデルを提案しています。看護業務測定,人件費の計算,スケジューリングの作成において、看護師の能力評価が基礎条件となっており、これに基づき各システムを構成するモデルを2年目以後から提案する予定であります。 ③の研究は看護師活性化の視点から看護師不足問題に焦点を当て、高橋(1993)のI‐I chart;Identifica-tion-Indifference chartとHerzberg(1966)の動機付け衛生理論を組み込むことにより、病院における「看護師の活性化に関するバタフライのカタストロフィー・モデル」という概念モデルを新たに提案している。これにより、看護師を5つのタイプに分類し、それぞれのタイプにおいて病院に対する貢献度向上の政策を検討しております。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
各年度の研究計画においては、共通の部分を平成25年度目に行いましたため、各システム(業務測定システム,人件費計算システム,スケジューリングシステム)を構成するモデルの同時構築が可能になり、最終年度に「看護師の適正配置支援システム」を完成する予定に支障がないと考えております。つまり、当時各システムをそれぞれ一年間で作成するのではなく、平成26年と平成27年の2年間で並行して研究を展開することを計画しております。
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Strategy for Future Research Activity |
平成26年度目以後では、看護師の業務量平準化を目的とし,従来研究の問題点を改善するためにクリニカルパスを用いた業務量推定モデルを構築することにします。また、「看護師の人件費(直接労務費)の標準化」を行う際に、まず看護師の治療・看護行為のクラスタリングを行います。看護師についてはその基本モデルを既に開発したため、それを参考にしつつ発展形の開発を行います。次に、患者の個人差や疾患の重症度の要因と治療・看護行為時間の関係を把握して、個人差および重症度による治療・看護行為の層別を行います。このようにして個人差・重症度の層別ごとに平均的な行為時間を把握して、これに時間単価を設定することによって原価の標準化を行います。また、MA(Memetic Algorithm)を用いた看護師スケジュール作成ツールを構築する際に、まず制約条件を整理し、絶対制約(法的制約、病院管理上の制約、シフトパターンの制約)・考慮制約(勤務者の能力、公平性、勤務者の希望),項目・詳細度に分類し、長期間の提示を前提とした看護師勤務表の運用方法を新たに提案する予定であります。 また、これらの研究成果は日本経営工学会や国際会議において発表する計画であります。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
*平成26年度では、共同研究先への出張や学会(国内・国際会議)の出張費用が発生します。 *研究協力者への謝金・人件費が発生します。 *研究に必要とする図書や物品の購入によって物品費が発生します。 部品費100000円、旅費200000円、人件費・謝金1000000
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Research Products
(4 results)