2013 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
25350493
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
中田 節也 東京大学, 地震研究所, 教授 (60128056)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 巨大噴火 / 先行現象 / 富士火山 / ケルート火山 / プリニー式噴火 |
Research Abstract |
低頻度大規模噴火の噴火シナリオの作成に向けて,文献調査,学会および研究集会において意見交換を実施した。また,300年間噴火を休止していながらも巨大噴火の発生の可能性のある富士山について,噴火のイベントツリーを試作した。さらに,2014年2月にインドネシア共和国ケルート火山において発生した大噴火について調査を実施しプリニー式噴火と噴煙崩壊型の火砕流について理解を深めた。 カルデラ噴火を含む巨大噴火の地質学的前兆(高温溶岩噴出,プリニー式噴火,地すべりや噴砂現象)について複数の文献や未公表報告があるが,それぞれに具体的なタイムスケールが得られていない等シナリオを作る上で課題が残る。 富士山については最近になって地質学的報告が相次ぎ,富士山の噴火の頻度や規模についての情報が増えた。これらのデータをコンパイルすると,300年間の宝永噴火は規模からすると飛び抜けており,富士山の噴火史の中では頻度の小さい特異な活動であった。すなわち山頂の南東部にマグマが上昇した場合にのみ珪長質マグマが絡むプリニー式噴火が起こっている。 ケルート火山の噴火は爆発指数で4ではあったが,ケルート火山の最近のここ100年間の活動においては最大のものであった。この噴火は,インドネシアの国の観測期間の観測により,2週間前の地震活動活発化による警戒レベルの向上から始まり,振幅の大きい連続微動の開始により90分前に最高レベルの警戒が発動され噴火は予測された。噴火の初期に,6年前に形成された溶岩ドームが破壊され,プリニー式噴火に移行した。ドーム溶岩と今回の噴火の軽石は岩石学的に同一のものであり,ドーム形成が今回の噴火の先行現象のひとつと考えることができる。 なお,先行現象のタイムスケールに関して,噴出物を用いての検討は,来年度以降を予定している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
初年度としてはこれまでの大規模噴火のデータをある程度コンパイルすることができるとともに,インドネシアで25年度に発生した大噴火の調査を実施することができ,先行現象と噴火形態についての情報が得られた。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き低頻度大規模噴火の先行現象について文献調査を継続するとともに,25年度に噴火したインドネシアの噴火の先行現象について岩石学的に検討する。
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Research Products
(4 results)
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[Journal Article] The outline of the 2011 ruption at Shinmoe-dake (Kirishima), Japan.2013
Author(s)
Nakada, S., Nagai, M., Kaneno, T., Suzuki, Y., Maeno, F.
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Journal Title
Earth, Planets and Space
Volume: 65
Pages: 475-488
DOI
Peer Reviewed
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[Journal Article] Precursory activity and evolution of the 2011 eruption of Shinmoe-dake in Kirishima volcano-insights from ash samples.2013
Author(s)
Suzuki, Y., Nagai, M., Maeno, F., Yasuda, A., Hokanishi, N., Shimano, T., Ichihara, M., Kaneko, T., Nakada, S.
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Journal Title
Earth, Planets and Space
Volume: 65
Pages: 591-607
DOI
Peer Reviewed
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[Journal Article] Ballistic ejecta and eruption condition of the vulcanian explosion of Shinmoedake volcano, Kyushu, Japan on 1 February, 2011.2013
Author(s)
Maeno, F., Nakada, S., Nagai, M., Kozono, T.
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Journal Title
Earth, Planets and Space
Volume: 65
Pages: 609-621
DOI
Peer Reviewed
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[Journal Article] Syneruptive deep magma transfer and shallow magma remobilization during the 2011 eruption of Shinmoe-dake, Japan―Constraints from melt inclusions and phase equilibria experiments.2013
Author(s)
Suzuki, Y., Yasuda, A., Hokanishi, N., Kaneko, T., Nakada, S., Fujii, T.
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Journal Title
Journal of Volcanology and Geothermal Research
Volume: 257
Pages: 184-204
DOI
Peer Reviewed