2015 Fiscal Year Research-status Report
日常生活における妊娠女性・胎児へのディジタル電磁波影響の高精度シミュレーション
Project/Area Number |
25350527
|
Research Institution | Kurume National College of Technology |
Principal Investigator |
ウリン トヤ (烏仁図雅) 久留米工業高等専門学校, 電気電子工学科, 准教授 (80401800)
|
Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
|
Keywords | 電磁波 / 胎児 / FATD |
Outline of Annual Research Achievements |
電子レンジの漏洩電磁波の電界強度を測定し、FDTD法を用いたシミュレーションにより妊娠女性に対する漏洩電磁波曝露の様子を解析した。電子レンジ中を空とし、動作させた状態で、正面、左側面、右側面から0.1[m]離れた場所の最大電界強度を測定した。電子レンジ正面で最大電界強度は7.3282[V/m]となり、右側面に比べて左側面の電界強度は2倍でした。 最大電界強度を想定したシミュレーション結果では、妊娠女性母体に対して胎児への電磁波の到達は小さいが、約5[mV/m]の電界は到達していることが分かった。 また、同じ電界強度を持つ異なる周波数の電磁波について、胎児へ到達電界強度は周波数に大きく依存することが明らかとなった。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
実験環境を構築するのに不十分なところがあるが、シミュレーションによる解析環境は整っている。解析では、情報通信研究機構と千葉大学が共同開発した妊娠女性モデルを導入し、周波数分散を考慮したFDTDプログラムを用いている。解析結果は、2016電子情報通信学会総合大会にて発表した。
|
Strategy for Future Research Activity |
今後の研究推進方策として、複数の異なる波源や異なる変調方式を考慮した解析を進めていく。また、胎児の組織は成人より小さいため、今までの空間の刻み幅2mmを1mmの刻みにして解析を行なう。
|
Causes of Carryover |
購入予定していた電磁波測定装置(高周波向けのオシロスコープ)が予算超過のため、中古品での購入を検討し、装置を選定中であるため。
|
Expenditure Plan for Carryover Budget |
GHzオーダの高周波を測定可能なオシロスコープを中古で選定し、購入を予定している。 中古品で購入できなかった場合は、今まで行なってきた計算シミュレーション解析の精度や効率を上げるために高性能並列計算機を購入する。
|
Research Products
(1 results)