2013 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
25350531
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
日野 和典 愛媛大学, 医学部附属病院, 助教 (20598685)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三浦 裕正 愛媛大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (10239189)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 人工関節 / イメージマッチング / 靭帯 / 人工膝関節 |
Research Abstract |
平成25年度は正常膝関節、靭帯損傷膝、変形性膝関節症膝、人工膝関節全置換術(TKA)術前後膝のフラットパネルによる動画撮影とイメージマッチング画像の作製を主に研究をすすめた。9名の健常者膝関節、9名の靭帯損傷膝関節、8名のTKA 術前後膝のフラットパネル(FPD) 撮影を行った。具体的動作としてには階段昇降、椅子からの起居動作、段差からの着地、膝立ち、など日常生活動作を撮影した。これらの撮影動画のうちTKA術後膝4膝、健常膝3膝、ACL損傷膝1膝について得られたCT画像をコンピュータ上で補完し、グレースケール3 次元仮想骨モデルの構築を行い、このグレースケール3次元仮想骨モデルからコンピュータ上で6 自由度に変化できる投影シミュレーション像を作成した。この投影シュミレーション像からイメージマッチングによる日常生活動作の動画作製を行った。これらのデータを用いて生体膝蓋骨、人工膝関節の膝蓋骨部分のキネマティクス解析を行った。さらに前十字靭帯(ACL)、後十字靭帯(PCL)付着部間のlengthパターン解析を行い、靭帯付着位置の違いによる靭帯lengthパターンへの影響を明らかにした。これらの研究よりACL再建術において骨孔位置の違いにより伸展で断裂リスクが異なる可能性、屈曲で靭帯が弛緩する事が明らかとなった。さらにPCL再建術では2ルートでの再建が1ルートでの再建にくらべ膝関節安定性の獲得が優れている可能性を示した。これらの結果は臨床バイオメカニクス学会、膝関節学会等にて発表を行った。 さらに最適なPCL機能を再現し、さらにはACL機能を再現しうるTKAデザインをCADソフトを用いて行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
H25年度内にフラットパネル動画を撮影する予定であった。予定通り9名の健常者膝関節、9名の靭帯損傷膝関節、8名のTKA 術前後膝のフラットパネル(FPD) 撮影を行うことが出来た。これらのフラットパネル動画を基にしたイメージマッチング動画の作製は1例、1例に時間を要するため最終的には合計8膝の画像作製を完了した。H26年度に予定していた次世代人工関節のデザインについては先行して開始する事が出来た。
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Strategy for Future Research Activity |
フラットパネルでの日常動作の撮影数をさらに増やすと共に、より日常生活に準じた動作パターンについても追加する事を考慮している。さらにコンピューターの性能向上等によりイメージマッチング数を増加させる。また次世代人工関節のデザインについてもパターンを増やしてデザインすると共に試作機を作製し、模擬骨、シミュレーター等による性能解析を行う予定である。また当院ではcadaverを用いた研究が可能となったため、Cadaverを用いた試作機のキネマティクス解析の計画も追加して行う予定としている。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
イメージマッチング画像作製用コンピューターとCADソフトの購入を計画していたが次年度に購入する時期が遅れたために次年度使用額が生じた。 イメージマッチング画像作製用コンピューターとCADソフトの購入を計画している。さらに今後、模擬骨やcadaverを用いた次世代人工膝関節試作機のキネマティクス解析も同時に行っていく予定でありキネマティクス解析に必要なジグ、カッティングガイド、ボーンソ-、テープや接着剤などの消耗品の購入、日常動作解析用のカメラ、記録媒体(SDカード等)の購入も計画している。研究成果発表のため旅費(国内、国外)、学会参加費を計上する。研究成果の論文報告を行う上で、その校正費用を計上する。
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Research Products
(5 results)