立位手術のためのAuto-Switching Chairの開発と有用性の評価

2013 Fiscal Year Research-status Report

• Project/Area Number: 25350575
• Research Category: Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
• Research Institution: Tokyo Women's Medical University
• Principal Investigator: 岡本 淳 東京女子医科大学, 医学部, 助教 (10409683)
• Project Period (FY): 2013-04-01 – 2016-03-31
• Keywords: 手術支援ロボット / 医工連携

Research Abstract

大きな動作が無くかつ休息のない立位環境は、エネルギー代謝は小さいにもかかわらず静的疲労が蓄積しやすい。また長期間の立位作業暴露は、下肢静脈瘤、腰椎症、腰部椎間板ヘルニアなどの病気を引き起こすとされている。疲労や痛みの結果、手術に集中出来なくなり、作業効率が悪化するだけでなく、全体的な手術リスクを上昇させる原因となる。
本年度は医療サイドのニーズを正確に設計に反映させ、かつ工学的な限界との妥協点を探るため、研究責任者、連携研究者間で、月2回程度のカンファランスを行いグランドデザインの策定を行った。あらかじめ設定した術者のニーズを満たすための要求仕様は、以下のとおりである。（1）体重をかけても倒れない。動かない。（2）ロック、フリー、スタンバイの3モードを有する。（3）モードチェンジはスイッチレスで認識される。（4）術者の立ち位置以上の専有面積をもたない。（5）術衣や周囲を不潔にしない。本年度はこれらの仕様を元に、3タイプのAuto-switching chairの設計を行った。回転型、固定型、全方向移動型の3タイプとし、試作はH26年度に行うこととする。H26年度は試作した椅子の臨床使用試験を行う。倫理委員会承認後、臨床使用を開始する。臨床使用は脳神経外科顕微鏡下手術のみでなく、すべての脳神経外科手術を対象とし、使用感、疲労度、手術操作改善効果についてVASスケールを用いてアンケートをとる。問題点、疑問点、改善点を使用後アンケートとしてフィードバックさせる。

Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

当初の計画ではH25年度中に試作を行う予定であったが、実際には設計のみであり、試作まで達していない。H26年度初旬に短期間で試作を行うことで、予定通りの研究計画を進行させる予定である。

Strategy for Future Research Activity

本研究は若干の遅れがあるものの概ね順調に遂行されており、当初計画どおり推進する。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

椅子試作費をH25年度に計上していたが、試作のスケジュールがH26年度に変更になったため
繰越額はH26年度の前半に使用する。