2013 Fiscal Year Research-status Report
経頭蓋磁気刺激を同期させた促通反復療法と低周波、振動刺激併用による片麻痺治療
Project/Area Number |
25350605
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
衛藤 誠二 鹿児島大学, 医学部・歯学部附属病院, 講師 (70295244)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川平 和美 鹿児島大学, 医歯(薬)学総合研究科, 研究員 (20117493)
下堂薗 恵 鹿児島大学, 医歯(薬)学総合研究科, 准教授 (30325782)
緒方 敦子 鹿児島大学, 医学部・歯学部附属病院, 助教 (40305123)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 経頭蓋磁気刺激 / 脳卒中 / 片麻痺 / 促通反復療法 / 電気刺激 |
Research Abstract |
経頭蓋磁気刺激と、末梢からの刺激を同期させるタイミングを、健常人8名において検討した。経頭蓋磁気刺激を運動野に行い、その後5~300ms後に、尺骨神経を手関節で刺激してF波を背側骨間筋から導出した。F波振幅は脊髄運動ニューロンの興奮性を反映することから、この方法により、中枢神経刺激と末梢神経刺激の最適な時間間隔が明らかになると思われた。経頭蓋磁気刺激後、200ms後に末梢神経刺激をすると、脊髄運動ニューロンの興奮性が一番高まることが明らかになった。今後、中枢神経刺激と末梢神経刺激を、この時間間隔で刺激する方法を開発する予定である。 また、1名の脳卒中片麻痺患者について、上肢麻痺の機能回復訓練に、経頭蓋磁気刺激を同期させる治療を行った。麻痺肢の機能回復のための促通反復療法の手指の伸展動作に同期して経頭蓋磁気刺激を1日200回、50セッション行った。最初は不可能であった手指伸展動作が、徐々に可能となった。経頭蓋磁気刺激に、麻痺肢の随意運動を引き出す運動療法を同期させる訓練法の有効性が示唆された。 今後、10名の脳卒中片麻痺患者について、促通反復療法に経頭蓋磁気刺激を同期させた訓練を行い、その効果をコントロール群と比較していく。さらに、麻痺側上肢の随意運動、中枢神経への刺激、末梢神経への電気刺激の3つを同期させる方法を開発し、随意運動に乏しい重度の麻痺に対しての訓練法、治療方法を開発したい。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
健常人を対象にして、経頭蓋磁気刺激と末梢神経刺激を同期させる方法、刺激方法、条件の決定を行うことができた。脳卒中患者への治療応用の準備ができ、おおむね今年度の目標を達成したと思われる。これらの刺激の組み合わせで、脊髄運動ニューロンの興奮性を増大することが明らかになったので、今後、脳卒中患者の麻痺側上肢の随意運動を強力に促す治療を行っていく予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
末梢神経からの電気刺激について、刺激部位、刺激条件を早期に決定し、脳卒中患者に対する、経頭蓋磁気刺激、末梢神経刺激、促通反復療法併用の治療プロトコールを作成し、数名の患者について、片麻痺上肢機能の改善を促すリハビリテーションを行う。また、同時に麻痺回復の程度、脳血流の変化、大脳興奮性の変化等を調べる。最終的には、コントロールを設けて、従来の治療法と、麻痺の改善効果の違いを検討する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
予定していた末梢神経刺激用の機器の価格が安くなっており、当該年度の使用額が予定より小さくなった。 脳卒中片麻痺上肢の治療、評価において、麻痺側上肢の動きを細かく解析するための装置を購入予定であるが、附属品等を合わせると、予定していた価格より大きくなる可能性がある。次年度使用額と請求した助成金をあわせて購入する予定である。
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