2016 Fiscal Year Annual Research Report
Repetitive facilitative exercise synchronized with transcranial magnetic stimulation, neuromuscular electrical stimulation on functional recovery of hemiplegic upper limb
Project/Area Number |
25350605
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
衛藤 誠二 鹿児島大学, 医歯学域医学系, 講師 (70295244)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川平 和美 鹿児島大学, 医歯学総合研究科, 客員研究員 (20117493)
下堂薗 恵 鹿児島大学, 医歯学域医学系, 教授 (30325782)
緒方 敦子 鹿児島大学, 医歯学域医学系, 助教 (40305123)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 経頭蓋磁気刺激 / 神経筋電気刺激 / 促通反復療法 / 脳卒中 / リハビリテーション / 片麻痺上肢 |
Outline of Annual Research Achievements |
脳卒中患者の片麻痺上肢について、反復経頭蓋磁気刺激と神経筋電気刺激を併用した治療と、促通反復療法を行い、その効果を検討した。対象は、発症から5ヵ月以上経過した、12名の慢性期脳卒中患者で、上肢片麻痺がBrunnstrom stage Ⅱ以上で、病状が安定し、本研究の目的と方法について理解および協力の得られる者、頭蓋内に金属がなく、てんかんの既往のない者とした。方法は、非障害側の運動野を安静時閾値の90%の刺激強度で、反復頭蓋磁気刺激を1Hz、10分間の刺激を行い、同時に麻痺側上肢の手指伸筋に、わずかに筋収縮が得られる程度の刺激強度で神経筋電気刺激を行った。その直後に40分間の麻痺側上肢に対する促通反復療法を行った。この治療を2週間、神経筋電気刺激をシャム刺激にした同様の治療を2週間行い、クロスオーバー試験で、両治療の効果を比較した。結果は、上肢機能評価のFugl-Meyer Assessmentでは、実刺激の2週間の改善度は2.9±2.9点、シャム刺激の2週間の改善度は2.6±1.9点で、有意差はなかった。Action Research Arm Testの改善度は実刺激期間2.3±5.2点、シャム刺激期間1.8±4.0点で、有意差はなかった。有意差はなかったものの、いずれも、上肢機能改善度は実刺激の方が大きかった。また、脳卒中上肢片麻痺の1例について、中枢神経刺激の単発経頭蓋磁気刺激と、末梢刺激の神経筋電気刺激、促通反復療法を同期させることによって、麻痺の改善が得られた。 中枢神経刺激である非障害側運動野への経頭蓋磁気刺激と、末梢神経刺激である麻痺側上肢への神経筋電気刺激の併用、それに、目標とする運動を実現し反復する促通反復療法の組み合わせが、慢性期脳卒中患者の麻痺側上肢機能を改善させる可能性が示唆される。
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Research Products
(1 results)