2015 Fiscal Year Research-status Report
fMRIとトラクトグラフィーを用いた脳卒中後の片麻痺の回復の予後予測法の開発
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25350615
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Research Institution | International University of Health and Welfare |
Principal Investigator |
加藤 宏之 国際医療福祉大学, 大学病院, 教授 (60224531)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 脳卒中 / リハビリテーション / functional MRI |
Outline of Annual Research Achievements |
脳梗塞後の片麻痺を有する患者2名と対照者1名の安静時fMRIを行った。方法は、3T-MRIを用い、安静時fMRIを撮像後、一次感覚運動野(SM1)に関心領域(ROI)をおいて、同部位とconnectivityを有する脳領域を解析し画像化した。 ①対照例(44歳女性)においては、左右とも、一次運動野、運動前野、補足運動野、小脳などすべての運動ネットワークとconnectしていた。②脳出血(左視床)亜急性期(1か月)の76歳女性では、非病側では、対側(病側)のSM1以外の運動ネットワークとconnectしていたが、病側では、同側SMIのみconnectしていた。③脳梗塞(右放線冠)慢性期(7ヶ月)の35歳男性においては、左右ともすべての運動ネットワーク領域と正常にconnectしていた。 少数例の検討なので結論を出すことは控えられるが、脳卒中急性期には、病側の一次運動野が他の運動ネットワークから孤立する可能性が示唆された。慢性期にはこのSM1の孤立が解消される可能性があり、運動ネットワークの連携の遮断からの回復が脳卒中後の運動麻痺の回復の機序のひとつである可能性が考えられた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
症例の集積の遅れと、共同研究者の健康上の理由でfMRIの解析が遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
脳梗塞後の片麻痺を有する患者の、fMRIとトラクトグラフィーの検討を進める。
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Causes of Carryover |
研究の遂行に遅れが生じたため、研究期間の1年間の延長を申請し、承認されたので、次年度使用額として、上記残額を当てる。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
これまでの研究計画にしたがって研究を進める。
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Research Products
(2 results)