2016 Fiscal Year Annual Research Report
Prediction of prognosis of post-stroke hemiparesis using fMRI and tractography of the pyramidal tract
Project/Area Number |
25350615
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Research Institution | International University of Health and Welfare |
Principal Investigator |
加藤 宏之 国際医療福祉大学, 大学病院, 教授 (60224531)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | リハビリテーション / functional MRI / トラクトグラフィー / 脳梗塞 / 片麻痺 |
Outline of Annual Research Achievements |
近年の脳画像診断の進歩により、脳卒中後の脳活動が非侵襲的に画像化できるようになった。その結果によれば、脳卒中後の運動機能の回復は、脳梗塞病側および健側の運動ネットワークの代償、動員、再構築によりもたらされることが示唆されてきたが、その詳細な機序は不明のままである。 今回、われわれは、脳梗塞のため、軽度の不全片麻痺を呈した患者16名(男13名 女3名;47-80歳;右片麻痺8名, 左片麻痺8名)に、1.5T MRIを用いて、 手の開閉運動課題をタスクとしたfunctional MRI (fMRI) と拡散テンソルイメージングによる錐体路トラクトグラフィーの同時計測を、計19回行った。 錐体路トラクトグラフィーが正常と判定された患者は計12例で、発症3-13日の急性期には、患手の運動時のfMRI正常例が6例、fMRI活動低下例が5例、1-12か月の慢性期には、患手運動時のfMRI正常例が2例、fMRI低下例が1例見られた。錐体路トラクトグラフィーが異常(描出の低下)と判定された患者7例では、発症4-14日後の急性期には、患手運動時のfMRI正常例が2例、fMRI活動の低下例が1例、fMRI活動の再構築(両側大脳の活動)が1例みられ、1-5か月後の慢性期には、患手運動時のfMRI活動正常例が1例、再構築(両側大脳の活動)が2例見られた。 以上のように、錐体路の構造的異常がみられた患者でのみ、fMRIによる脳活動の再構築例が7例中3例に見られており、この結果は、脳梗塞後の脳の運動ネットワークの再構築は錐体路の損傷が機序となることを示唆している。
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Research Products
(3 results)