2015 Fiscal Year Annual Research Report
胃がんの外科手術に適した周術期リハビリテーションの研究
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25350635
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Research Institution | Asahi University |
Principal Investigator |
久米 真 朝日大学, 歯学部, 教授 (00372326)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川部 篤 朝日大学, 歯学部, 准教授 (00350877)
中嶋 早苗 朝日大学, 歯学部, 准教授 (80387472)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 胃がん / リハビリテーション栄養 / 内部障害のリハビリテーション / 周術期栄養評価 / 多職種チーム医療 / がんのリハビリテーション |
Outline of Annual Research Achievements |
胃がん患者は手術後1週間で平均約3kgの体重減少を示し、特に胃全摘術後の体重減少が大きいことが判明した。また、術後食開始後も栄養状態は急速には回復せずしばらく体重減少、筋肉量減少が続くこと、特に高齢者、代謝系基礎疾患の既往を有する患者で術後食が進まないことが多い傾向があることを把握した。このデータから、胃がん患者では術前から栄養介入することの重要性に気づき、術前1週間インパクトを投与する術前栄養療法の効果を検討した。術前栄養評価でTTRが22mg/dl未満の栄養不良患者43人を術前インパクト投与群(A群)29人、非投与群(B群)24人に分けた。胃癌に対する根治的手術を施行後の栄養評価、感染性合併症の発生率を比較した。術前栄養療法によって手術直前のTTRはA群で優位に上昇した。17.8 +/- 3.3 mg/dl から 20.1 +/- 6.9 mg/dl。両群の術後合併症発生はA群で10.3 %、B群で33.3 %と術前栄養介入群で優位に合併症発生率が低く抑えられた。感染性合併症はA群 3.4 %、B群 16.6 %、術後在院日数は A群23.2 +/- 4.6 日、B群30.0 +/- 5.4日と優位に術前栄養介入群で良好であった。胃癌周術期は急激な栄養状態の悪化、体重減少が発生する。この問題に術後から栄養療法を開始したのでは十分な解決が得られにくい。胃手術後は経口摂取が進まないため、術後食による解決だけではなく、術前早期からの栄養療法が術後合併症予防、在院日数の短縮に有効であることが示唆される結果となった。
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Research Products
(3 results)