2015 Fiscal Year Annual Research Report
就労障害者の二次障害予防 -作業負担軽減事例の集積と予防マニュアルの作成-
Project/Area Number |
25350667
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Research Institution | Shiga University of Medical Science |
Principal Investigator |
辻村 裕次 滋賀医科大学, 医学部, 助教 (40311724)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北原 照代 滋賀医科大学, 医学部, 助教 (20293821)
白星 伸一 佛教大学, 保健医療技術学部, 准教授 (20388698)
垰田 和史 滋賀医科大学, 医学部, 准教授 (90236175)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 社会参加 / 障害者 / 二次障害 |
Outline of Annual Research Achievements |
二次障害リスクを低減するために介入した被験者は、脊髄損傷者4名、中枢神経系疾患による運動機能障害を有する人9名(うち脳性麻痺7名)、脳血管障害による片麻痺を有する人2名、知的障害者2名、盲ろう者1名の合計18名(男性12名、女性6名)であった。介入策については、作業環境改善が9例で、その内でVDT作業に関するものが7例、生活環境改善が5例、運動指導・健康管理啓発が4例、生活支援の見直しが6例であった。中でも、車いすでの上体の支持具を変更追加した人が8例あった。我々が実際に介入した13例中の12例で負担の軽減や作業性の向上が得られた。作業負担の軽減がしばらくして筋骨格系症状の軽快にまで繋がった例もあった。3例は自身での健康管理の啓発や支援方法の見直しなどで継続して関わっているところである。 「二次障害予防マニュアル」は、(1) 脊髄損傷者、(2) 中枢神経性運動機能障害者の座位、(3) 片麻痺障害者、(4) 中高年障害者の生活支援に分類して、作成した。(1)では、褥瘡予防と座位姿勢に着目し、作業するときに背と背もたれの間に背部支持具を挿入することを推奨した。(2)や(3)では、身体を安楽に支持して筋の過緊張を防ぐために、支持具の利用や机・作業環境の整備について記した。さらに、(3)では運動指導を受けることの必要性も加えた。(4)では、社会保障制度の適切な利用と生活や仕事のスタイルの見直しなど、生活全般への支援について記した。
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Research Products
(5 results)