2015 Fiscal Year Annual Research Report
歩行者の歩きやすさ感性計測による舗装路面性状評価および設計手法の提案
Project/Area Number |
25350699
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Research Institution | Oita National College of Technology |
Principal Investigator |
田中 孝典 大分工業高等専門学校, 都市・環境工学科, 教授 (10450149)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
徳安 達士 福岡工業大学, 情報工学部, 教授 (50435492)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 歩道舗装 / 硬さ / 弾力性 / 歩行者 / 足首関節周り加速度波形 / 意識調査 |
Outline of Annual Research Achievements |
27年度は歩行者の足首関節周りに作用する衝撃加速度の測定値および被験者の意識調査から,路面の硬さの違いによる加速度波形について比較・検討を行った。得られた結果は以下のとおりである。(1)足首関節周りの加速度測定値は,歩道舗装等および被験者の違いに関わらず,3軸方向における加速度の最大値から材料特性の違いはみられなかった。 (2)GB係数が大きいアスファルト舗装およびILB舗装のY軸方向(鉛直方向)の加速度波形では,踵接地後,立脚期時間における最初の10%および20%の時点において明確な加速度のピークが見られた。(3)意識調査とY軸方向(鉛直方向)の加速度波形から,踵接地後,立脚期時間内の最初の10%および20%の時間に,明確な加速度ピークがみられる舗装は,歩行者が硬いと感知することが推測された。(4)ローパスフィルターを施した立脚期時間における最初の10%における加速度ピーク値は,被験者の硬さに対する評価に影響することが推測され,GB係数との関連はみられなかった。(5)弾力性を有する歩道舗装は,ローパスフィルターを施した立脚期時間における最初の20%における加速度ピーク値が,0.1Tのそれに対して減少割合が大きくなる特徴がみられ,その特徴を被験者が弾力性に富んでいると評価することが推測された。 以上のことから歩行者の身体情報と意識調査を用いて歩道舗装の硬さを評価した結果,歩行時における足首関節周り鉛直方向の加速度波形に着目することにより,歩行者が感知する硬さと弾力性に基づいた歩道舗装の設計に寄与することが示唆された。
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