• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2013 Fiscal Year Research-status Report

脳波分析からみた知覚-動作過程への認知的機能の介入が及ぼすパフォーマンスへの影響

Research Project

Project/Area Number 25350707
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (C)

Research InstitutionDaito Bunka University

Principal Investigator

勝又 宏  大東文化大学, スポーツ・健康科学部, 教授 (40398350)

Project Period (FY) 2013-04-01 – 2016-03-31
Keywords脳高次機能学 / 運動制御 / 知覚-運動連関
Research Abstract

本研究は、知覚-動作遂行過程における認知的情報処理の介入についての検討を課題としている。そのために、Ebbinghaus-図形を利用することによって標的の大きさ知覚について錯視を誘発する状況を設定し、その標的に対するGrasping動作(標的に手を伸ばして掴む)やSize-matching動作(視覚により認識される標的の大きさをGraspingと同様の動作にて表現する)への錯視の影響という観点から、動作課題遂行における認知的情報処理の関与について検討を試みる。
2013年度は、知覚-動作パフォーマンスにおける錯視効果の有無が視覚情報処理のための時間枠に影響されることを示す実験結果を論文にまとめ、運動制御研究に関する国際雑誌(Journal of Motor Behavior、2014年2月)に発表した。この論文における「標的提示から動作開始までの時間枠に応じて、Grasping動作への錯視の効果が異なる」という知見をもとに、錯視効果が誘発される動作条件を設定し、Grasping動作およびSize-matching動作と同時に2次的課題を課することによって、錯視効果の有無を検討するという実験に取り掛かっている。課題標的を提示するタイミングを操作する実験ソフトのプログラム構築および、標的提示時間と錯視効果の関係を確認する予備実験を経て、本実験を遂行した。さらに、実験データについて課題動作キネマティクスを分析するプログラムを作成し、分析にあたっており、結果については2014年度秋に開催される神経科学の国際学会に発表できるように作業を進めている。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

知覚-動作産出過程における認知的情報処理の関与について検討するために、標的の大きさについての錯視を誘発するEbbinghaus図形を用いた実験パラダイムにより、以下の点について当該研究期間中に3つの実験を予定している:①Grasping/Size-matching課題動作遂行における錯視の影響の有無、②課題遂行への注意や認知活動を抑制する条件下での動作に対する錯視効果の検討、③それらの条件下での脳内情報処理の特徴について脳波分析の検討。このうち、2013年度においては、上記②について2次的課題を課することによる課題遂行への注意の向け方や課題に関する認知的情報処理過程の抑制を狙いとした実験・分析を行っており、2014年度の国際学会において成果発表する見通しをたてている。予定している3つの実験のうちひとつを研究期間初年度において遂行できている点は、研究計画の進行としては順調と評価している。

Strategy for Future Research Activity

Ebbinghaus図形による錯視を利用した実験パラダイムを用いて、知覚-運動課題における認知的情報処理の関与について検討するには、錯視を誘発する条件の操作が、分析課題に必要な実験データを得るために欠かせない。この点について明らかにしてゆくことは、本実験パラダイムを用いる関連する研究領域において有意義な知見に結びつくともに、認知的情報処理の関与を示す大脳皮質レベルの活動について脳波分析を行うためにも必要である。これに関して、学会や最近の関連する先行研究に関する情報収集を行ったところ、上記の2次的課題条件に加え、視覚情報提示の操作といったデザインによる実験でのデータ分析が、脳波分析による検討に先立って必要であると判断した。したがって、2014年度は、その実験準備に着手し、実験データを得ることを中心に作業を進める。2013年度に行ったデータ分析による知見は、その実験デザインにとって参考となる。これら実験結果の蓄積を基に、最終的には課題遂行中の脳波計測による実験・分析に結び付けていきたいと考えている。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

本研究計画遂行にあたって動作分析のためのモーションキャプチャ・システムのカメラを購入することを予定していた。そのカメラが年度をまたいで更新される予定であるとの情報が取扱業者よりあり、それを待って購入を検討することとしたため。
11月に米国WashingtonDCにて開催される神経科学の国際学会に参加し、昨年度より実施している実験による成果発表を行う(そのための旅費、60万円程度を予定)。
国際誌への論文投稿を予定しているためそのための校正費用(10万円程度を予定)。動作分析の精度を向上させるため、モーションキャプチャシステムの増設のためのカメラ購入費用(実験計画に応じたカメラの性能を検討するため、単価40万円または60万円相当の購入個数を執行可能な範囲で決定する)。

  • Research Products

    (3 results)

All 2014 Other

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results) Presentation (2 results) (of which Invited: 1 results)

  • [Journal Article] Does the size-illusion effect on prehensile movements depend on preview duration for visuomotor process?2014

    • Author(s)
      Hiromu Katsumata
    • Journal Title

      Journal of Motor Behavior

      Volume: 46(2) Pages: 83-93

    • DOI

      10.1080/00222895.2013.867252

    • Peer Reviewed
  • [Presentation] Timing of executing a whole-body interceptive movement, consisting of multiple movement components

    • Author(s)
      Hiromu Katsumata
    • Organizer
      Progress in Motor Control IX
    • Place of Presentation
      Montreal, CANADA
  • [Presentation] 運動学習の科学理論から練習・指導について考える

    • Author(s)
      勝又宏
    • Organizer
      平成26年度ジュニアスポーツ育成事業「公開講座」
    • Place of Presentation
      太田市総合健康センター
    • Invited

URL: 

Published: 2015-05-28  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi