2015 Fiscal Year Annual Research Report
幼児の刺激反応評価に関する新テスト開発及び危険回避能力育成に有効な運動遊びの提案
Project/Area Number |
25350710
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Research Institution | Fukui University of Technology |
Principal Investigator |
横谷 智久 福井工業大学, スポーツ健康科学部, 教授 (40610572)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野口 雄慶 福井工業大学, スポーツ健康科学部, 准教授 (50610581)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 幼児 / 認知判断能力 / 選択反応時間 / 後出しジャンケン / 体力 / 運動遊び |
Outline of Annual Research Achievements |
最終年度は、認知判断能力の測定方法として有効であると判断された、ジャンケンテストと関係の高い体力の構成要素を明らかにし、さらに、認知判断能力向上に必要な運動遊びを提案する。実験手順は、「あいこ条件」、つまり画面上に提示した絵と同じ絵が描かれたボタンを選択する。また、「勝ち条件」は、画面上に提示した絵に対応する絵の描かれたボタンを選択し、押すまでの反応時間を計測した。グー、チョキ、パーをランダムに提示しながら計5回測定を実施し、最高および最低値を除いた3試行の平均値を評価変数とした。 幼児の体力を評価するため、7種目(握力、立幅跳、ソフトボール投げ、25m走、反復横跳、体支持持続時間、長座体前屈)を1試行ずつ実施した。解析の結果「あいこ条件」では、有意差は認められず、「勝ち条件」では、25m走、立幅跳、ソフトボール投げ、反復横跳、体支持持続時間に有意な相関が認められた。幼児の選択反応時間は、瞬発力(パワー)、協応性(全身協調・スピード)、敏捷性、筋持久力といった体力の構成要素と関係が認められた。つまり、走、跳、投などの3大要素を備えた運動動作が必要である。これらを考慮し、ジャンケンバスケットゴールゲームを提案した。この運動遊びは、認知判断能力の発達度と関係が高かった、走る、跳ぶ、投げる、といった運動技能を取り入れ、また、刺激を受けて判断、そして実行するといった過程を遊びの中に入れている。ルールは、幼児用のバスケットリンク3台(左寄りグー、チョキ、パー)を室内に設置し、スタート位置からバスケットリンクまでの距離を8mとした。幼児にゴム製のボールを1個与えた後、指導者が幼児に対して、指示した条件(ジャンケンに勝ってごらん、負けてごらん、または、あいこ)に対して、素早く判断し前方の3つのバスケットリンクの中から答えを見つけ、ボールを持ってそのリンクへ入れる運動遊びを提案した。
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Research Products
(6 results)